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その他

2022/2/17

【第1回】愛されキャラのお婆ちゃんと、面会に来ない家族 ~皆から好かれるMさん~

私が特養にて相談員として働いていた頃、Mさんというご利用者さんがいました。要介護5で、生活の全てに介助を要する94歳の女性でした。重度の認知症のため言葉によるコミュニケーションはほとんどとれず、足も全く力が入らないため移動は常に車椅子という生活でした。   本来、職員からご利用者さんに対して好き嫌いなどがあってはいけません。しかし実際のところは、やはり人間同士なので職員とご利用者さんの間にも相性や好みがあります。Mさんは、職員だけでなく周りの誰からも好かれる存在でした。「愛されキャラ」だよね、と ...

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2022/2/17

【第8回】 在宅生活を強く望むUさん ~ご本人の気持ちに沿った支援を~

Kさんからの返答を聞き、私は複雑な気持ちになりました。受け入れてくれる施設が少ないということは、当然Uさんにとって良いことではありません。   本来、施設側が利用者を選ぶということはあってはならないことです。しかし、施設職員であった私には施設側の事情や気持ちもよくわかる部分がありました。施設を利用している他の方の安全を保障することもまたサービス提供者の責任であり、怠ってはならないものです。施設側はそれを優先するあまり、職員がつきっきりになってしまうような利用者の方を受け入れることに消極的になってしまうので ...

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2022/2/17

【第7回】 在宅生活を強く望むUさん ~定期利用へと~

二回目の利用希望は、約1ヶ月後に訪れました。初回と同様にお迎えは私が同乗していきました。Uさんはやはり準備ができておらず、着替えをするところから始まりました。ご本人の中で全てがリセットされていることを覚悟の上で迎えに行ったのですが、意外にも私の顔を覚えていてくれたようでした。「おはようございます。」とご挨拶をした私に、「あら、あなた。どうもね。」と微笑んでくれたのです。 Uさんは会ったことのある人の顔はなんとなく見覚えがあるようで、前回利用のときに関わった介護職員数人のことも認識していました。そして、施設 ...

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2022/2/17

【第6回】 在宅生活を強く望むUさん ~宿泊成功~

「本当にあの子がそんなことを?」Uさんは驚いたようにそう聞き返してきました。嘘ではありませんでしたが、これをUさんにお伝えするのは賭けでした。 今後の二人の関係に影響を与えてしまう可能性があるため、伝え方に十分注意しなければならないと思いながら切り出したことでした。   「そうだったの…。知らないうちにあの子にも無理させてたのね。気付いてやれなくて悪いことしたね。」と、Uさんは項垂れました。 「でも、Nさんは本当にUさんのことを大切に思っているんだと思いますよ。だから、少しだけ休めればまたこれからも変わら ...

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2022/2/17

【第5回】 在宅生活を強く望むUさん ~帰宅願望~

どうにかこうにか誤魔化しつつ、施設まで来ることができました。 お迎えのときに同席してくれたケアマネKさんから、「なんか無料でご飯が出てゆっくり過ごせる場所があるみたい。気になるからUさんちょっと様子見てきてよ!そこにお薬の相談をしたい人もいるみたいだし。」と言われたこともUさんの背中を押したようでした。 そして、日中の時間はいろいろなお話をしながら穏やかに過ごすことができました。他利用者とトラブルになってしまうことをKさんは懸念していましたが、初めての場所にUさんもやや構えていたのか、そのようなことはあり ...

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2022/2/17

【第4回】 在宅生活を強く望むUさん ~初回の利用~

面接を無事に終え、私は施設職員へ丁寧に情報提供をしました。特に、日常的に関わる介護職員へはUさんの性格傾向や気質、関わり方のポイントなどを重点的に伝えました。   帰宅願望というものは、認知症のお年寄りにはよくあるものです。誰でも自分の家が一番落ち着く居心地の良い場所なのです。認知症のない方はショートステイに宿泊することを理解して来ているので帰宅願望が出る方は少ないですが、認知症のある方はそもそも何故自分がこんな場所で夜を明かさなければならないのかが理解できないのです。そのため、帰りたいという気 ...

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2022/2/17

【第3回】在宅生活を強く望むUさん ~面接にて~

「初めまして、私鈴木と申します。本日は貴重なお時間をいただいて申し訳ありません。」そうご挨拶をすると、Uさんはゆっくりこちらを向いてにこりと笑いました。部屋の臭いとはアンバランスに、身なりもきちんとしており上品な女性という印象でした。    「あなたも若いのに大変ですね。このへんのお宅を順番に周っているわけでしょう?お年寄り多いですからねぇ。私はまだお年寄りなんて呼ばれる年齢じゃないからお話できることなんてないと思うけど…どんなことを聞きにいらしたんですか?」とUさんは返してくれました。 &nb ...

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2022/2/17

【第2回】 在宅生活を強く望むUさん ~息子さんの精神安定のためにもショートステイを~

Kさんの話を聞き、正直受け入れるのは難しいと思いました。どこの施設でもあまり変わらないと思いますが、夜間帯は限られた人数の職員しか配置していません。全く眠らずに外に出て行ってしまうかもしれない利用者が1人いれば、その方に付きっきりにならざるを得ません。そうなれば、他の利用者へ目が行き届かなくなり、事故が起きる可能性が高まります。   しかし、Uさんと息子さんのことを考えればKさんの言うように少し距離をとってあげた方が良いとも思いました。息子さんは精神的に不安定な日が続いており、最近ではUさんに暴 ...

試験対策

2022/2/6

【オススメ度★★★】社会福祉のあゆみ 社会福祉思想の軌跡

この参考書の特徴 イギリス、国内の社会福祉の歴史をまとめた一冊です。なぜ制度が出来上がったのか歴史を追いつつ解説しているため、スッキリ頭に入ります。 ここがイイネ 社会福祉士の試験では〇〇年~~法が制定された。その内容は△△であったといった問題が出題されることがあります。   制度をまとめた年表などを作る方がいらっしゃると思いますが、それはとても覚えにくいと思います。 なぜなら、歴史と関連付けていないからであり、単品で1874年は恤救規則、1929年は救護法だなと覚えようとすると効率が悪いです。 ...

試験対策

2022/2/6

【試験対策】旧生活保護法(きゅうせいかつほごほう)

「社会福祉士」に関するオススメ本 社会福祉士に興味がある方に読んでもらいたい1冊です。本HPで連載していた事例を紹介しています。施設相談員がメインの事例となっており、介護福祉士と何が違うのか、どんなことをするのかよくわかると思います。小説風に書かれているので読みやすいかと思います。 ・【実務未経験者必見】社会福祉士の仕事ってこんな感じなんです。総集編(1~3巻分) ・【実務未経験者必見】社会福祉士の仕事ってこんな感じなんです。総集編(4~6巻分) 1946年 旧生活保護法 この制度のポイント ・近代的な社 ...