後日、Yさんの息子さんが施設へ来ました。ケアハウスのI相談員と共に私も同席させていただきました。 「結論から申し上げますと、決心がつきました。もう延命的な点滴は望みません。点滴を抜去し、特養への入所をさせていただきたいのです。」息子さんは落ち着いた様子でそう言い、特養への入所申請書を差し出しました。 「わかりました。申請書はお預かりします。今のYさんの状態で点滴を抜くことは死期を早めてしまうかもしれませんが、ご家族様としては施設で最期を迎えたいということですね。」 「家族の思いとしては、正直言って複雑でし ...