【第1回】 特養の非常勤介護職員Nさん ~Yさんからの相談~
私が特養に相談員として勤務していた頃、Nさんという非常勤の介護職員の方がいました。69歳の女性で、入職して4年ほど経つ方でした。常勤職員と同様に、10人の利用者を1人で見るユニット介護を任されていました。 いつも元気で明るく、利用者さんからも職員からも好かれていました。介護に関する資格は何も持っていませんでしたが、現場で身につけた介護技術は確かなものでした。観察の目も鋭く、利用者の異変を早期に発見することも多々あり、他職種の職員からも信頼されていました。利用者さんの話にワッハッハと豪快に笑う ...
【小説風事例紹介】子育てママのご褒美メイク
1.サロンで出会ったYさん親子 私の勤める社会福祉協議会には、子育てサロンというものがあります。親子で利用することの出来る場所で、元々公民館として使われていた部屋を遊び場として開放しているのです。遊具や本、おもちゃなどがあり、子供を遊ばせるだけでなく、同じように子育て中の親同士が交流を持てる場所にもなっています。 この週3回開所しているサロンでは、地域のボランティアさんがスタッフとして活動してくださっています。利用するのは概ね0~3歳ほどの子供を育てているママさんたちで、お友達 ...
【第7回】在宅生活不可能となり緊急入所したご夫妻 ~今まで通り仲良く~
それから、双方の施設が空くのを待ってTさんとSさんがそれぞれケアハウスとグループホームに入所しました。私はその後も度々様子を見に行ったり職員から話を聞いたりしていましたが、ご夫妻は毎日のように互いの部屋を行き来し、今まで通り仲良く暮らしているようでした。実際に入所した後も、自宅へ帰りたいという思いが再燃することはないようでした。 そして、たまにショートステイに二人で遊びに来てくれることもありました。そんなときには、足が悪いTさんが乗った車椅子をSさんが押してきました。「お元気そうですね、こち ...
【第6回】在宅生活不可能となり緊急入所したご夫妻 ~夫婦の生活を今後どうしていくか~
私は同じ敷地内にあるグループホームとケアハウスを当たってみることにしました。私の勤務先は複合施設であり、同じ敷地内に特養・ショートステイ・グループホーム・ケアハウス・デイサービスを併設していました。そして、グループホームとケアハウスに1部屋ずつ空きそうな居室があるという返答がありました。A夫妻の話をしたところ、入所の方向で進められそうな手応えがありました。 同じ施設に入所することがご夫妻の希望でしたが、Sさんの認知症はショートステイに入所してからますます進行しているようでした。急激に環境が変化したことが原 ...
【オススメ度★★】リーディングス日本の社会福祉(第1巻) 社会福祉とはなにか
この参考書の特徴 大河内一男、孝橋正一、中村優一、一番ケ瀬康子、古川孝順など社会福祉士試験においても頻出する先生方の論文を収めた一冊です。 ここがイイネ 「社会福祉とは何か」と考える機会は、試験勉強という意味では少ないと思います。 同じく〇〇理論と呼ばれる中身を学習することも少ないと思います。 その両方を充足する一冊です。 先生方の論文がそのまま載っていますので、どのような時代背景があって、どのような思いを持って社会福祉を考えていたのかわかるようになっています。 この一冊を読む ...
【第5回】在宅生活不可能となり緊急入所したご夫妻 ~本人の気持ちに寄り添う~
それから同様の外出を何度か行い、少しずつ時間を延ばしていきました。半日ほど滞在したときは、自宅でトイレにも行ったそうです。娘さんが手を貸したようですが、慣れていない娘さんではとても大変だったと話してくれました。Tさん自身も介護士の手がないと以前のようには出来ないということを痛感したようでした。 そしてその後、娘さんから「難しいと思うけど、おうちで一泊してみる?私も一緒に泊まるから」という話を持ち掛けたところ、Tさんはとても迷っていましたが数日間考えた挙句、ある日娘さんにこう言いました。「やっぱり、うちでS ...
【第4回】 在宅生活不可能となり緊急入所したご夫妻 ~外出という提案~
娘さんが怒って出て行ってしまった日から数日後、私は担当ケアマネージャーへある提案をしました。TさんとSさんに外出という形で家に帰っていただくのはどうか?というものです。それを何度か繰り返し、可能であれば一泊でも家で過ごしていただくのが良いと思ったのです。しかし、ケアマネージャーは微妙な反応でした。今の身体状態で家に一泊なんてできるのだろうか?という思いが強かったようです。家にいる間に転倒したり二人では対処できないことが起こった場合に、誰が駆けつけることができるのかという懸念もありました。 し ...
【第3回】 在宅生活不可能となり緊急入所したご夫妻 ~Tさんの気持ち~
担当ケアマネージャーは在宅生活を諦め、入所先を探すことが現実的と考えていました。ご家族も同様の考えでした。無理せず、誰かの目が届くところで安全に穏やかに暮らしてほしいと思っているようでした。SさんはTさんがいるのであれば施設であっても構わないようで、Tさんも当初は入所先があるのならばその方が安心というご意見でした。しかし、Tさんはショートステイの利用が長引くにつれ、やはり自宅で暮らしたいという思いが強くなっていったようです。 娘さんが面会に来る度に「お父さん、もう一人で歩いてトイレに行くこと ...
【第2回】在宅生活不可能となり緊急入所したご夫妻 ~ショートステイに入所して~
そのような経緯で行き場所がなくなってしまい、担当ケアマネージャーよりショートステイに緊急入所させてほしいという連絡が入りました。今後は施設入所の方向で探すということでしたが、いつまた転倒してしまうかわからない歩行状態のTさんと、認知症があり一人にはできないSさん二人きりの在宅生活は危険なため、入所先が決まるまでの緊急措置ということです。 施設内の介護職、看護職へ情報を提供し、たまたま居室も空いていたためその夜からご夫妻を受け入れました。 Sさんはとても穏やかでいつもニコニコ微笑んでいる柔らかい印象の方でし ...
【オススメ度★★★】U-CANの社会福祉士 おぼえて差がつく!よくでる人物88
この参考書の特徴 社会福祉士試験における頻出人物を掲載し、主な実績や理論の紹介などを1~2ページで解説しています。リッチモンドやパールマンといった方々を頻出順に掲載されているので、最初から読めば重要な人物をおさえることができます。 ここがイイネ 社会福祉士試験において誰もが苦手とするのが、横文字の人物が覚えられないこと。名前とどのようなことをした方なのかを簡潔に記載しており、とても分かりやすいと思います。1人に対してページ数が多くないため、区切りをつけて読むことができます。人名の隣にデフォル ...




