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【社会福祉士】ジークムント・フロイト 精神分析学の創始者

■人名、出身国、生没年

ジークムント・フロイト オーストリア 1856—1939

 

■実績

フロイトは、人間心理の理論と治療技法を体系化した精神分析学の創始者である。フロイトは、精神分析を「抑圧された心的なものを意識化すること」と定義し、患者の症状を合成物として分析することで症状を構成する衝動を見つけ出し、患者自身がその衝動について意識化できるようにするための働きかけが分析であると述べた。フロイトが提示した精神分析学の理論は20世紀前半の精神医学、および心理学に大きな影響を及ぼすことになった。

 

■人柄

フロイトは、最初から精神分析を行なっていたわけではなく、ウィーン大学の医学部を卒業したのちには生理学の研究室に属し神経系の研究を行いながら教授を目指したが、結婚後生計を立てるために研究者の道をあきらめ、臨床医になるための勉強を始めて行ったのである。

 

■エピソード

フロイトは、町医者として神経症患者の治療に携わりながら、独自の心理学理論を構築していったが、フロイトがユダヤ人であったこともあり、ヨーロッパの神経生理学の中でもあまり注目されることはなく、このことがフロイトが臨床医としての直感に基づいて、学問としてのタブーにとらわれることなく自由な仮説を立てることができた理由の一つであると考えられる。また、人々の関心を惹きつけるような性愛をテーマとしたこともフロイトの思想が流行った理由であるといえる。しかしながら、当初は大変注目されたフロイトの心理学理論は、精神的な病気の原因を個人の性的な問題として捉えてしまうことなど、人間活動の衝動の多くを性的エネルギーとして説明しようとすることを始め、幼児にも成人と同様の性欲があるとし、性欲の関心対象と満足をそれぞれの発達時期に応じて段階的に変化していくものだとすることなど、さまざまな面において、批判を浴びることとなり、当初はフロイトの理解者であったユングやアドラーたちも異なる理論を構築していくことになっていくのである。

 

 

 

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