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【社会福祉士】感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期 ピアジェの発達段階とは?

「社会福祉士」に関するオススメ本

社会福祉士に興味がある方に読んでもらいたい1冊です。本HPで連載していた事例を紹介しています。施設相談員がメインの事例となっており、介護福祉士と何が違うのか、どんなことをするのかよくわかると思います。小説風に書かれているので読みやすいかと思います。


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ピアジェとは

ピアジェはスイスの心理学者です。彼は、「子どもは発達の中で、様々な実験や観察を繰り返しながら成長していく」という考えを示しました。この過程を具体的に、感覚運動期、前操作期、具体的操作期、形式的操作期の4段階で解いています。

感覚運動期

0歳から2歳の時期を、感覚運動期と呼びます。この時期は、「循環反応」「対象の永続性」「表象機能」という3つの特徴が見られます。

例えば母乳を吸うという行為は、「口に物が当たり吸いつく」といったように反射的に身体が動いて、母乳が飲めたという経験から始まります。これが、認知的な枠組みの獲得(=シェマの獲得)です。この同じような行動の繰り返しが、循環反応です。その中で過去の経験から、「前にこうしたらうまくいったからまたこうしよう」としたり(=同化)、「同じようにやってもうまくいかないから他の方法でしてみよう」としたり(=調節)します。

目の前から見えなくなっても、物体がそこにそのまま存在していると考えることを、対象の永続性と言います。「いないいないばあ」は、この対象の永続性を獲得した赤ちゃんが、顔が見えなくなってもそこにあることを認識しているために、また現れて喜んでいる様子を見ることができます。

表象機能とは、目の前にないものを思い浮かべることができるようになることです。この機能が発達してくると、周りの大人や兄弟などの行動、発声を真似するようになります。

前操作期

2歳から7歳の時期を、前操作期と呼びます。この後の、具体的操作期の前段階ということです。 この時期の特徴としては、「自己中心性」と「象徴機能の獲得」が挙げられます。

自分の思うことを相手も思っているだろうと感じることを、自己中心性といいます。これはわがままとは異なります。まだ、他者の立場に立って想像することができないのです。

思い浮かべたものを、言葉という別のもので表すことができるようになることを、象徴機能の獲得といいます。ごっこ遊びができるようになるのがこの時期です。目の前にある別のものを、何か別のものに見立てて遊ぶことができるようになります。

具体的操作期

7歳から11歳の時期を、具体的操作期と呼びます。 小学生ぐらいに当たるこの時期では、論理的な思考ができるようになってきます。特徴としては、「脱中心化」と「保存性」があります。

先ほどの前操作期では自己中心性が特徴でしたが、この時期になると、自分の考えと他者の考えが違うということを理解できるようになります。そのため、他者の視点から物事を考えられるようになってきます。これが脱中心化です。

保存性というのは、 見た目が変わったとしてもそのもの自体は変わらないという概念です。同じ量の水を異なる形の入れ物に注げば見た目は異なりますが、中身は同じであるということを、この時期になると理解できるようになってきます。

形式的操作期

11歳以降の時期を、形式的操作期と呼びます。 小学校高学年から中学校以上に当たるこの時期は、 「抽象的思考」や「仮説演繹的思考」を働かせることができるようになってきます。

自分が体験していないことでも、見聞きしたことで想像したり理解したりできるようになるのが、抽象的思考です。 さらに、自ら仮説を立て結果を導き出すことができるようになるのが、仮説演繹的思考です。この時期になると、 論理的に推理したり、証明したりする能力が培われていきます。

発達のスピードは、子どもによって個人差があります。このピアジェの4段階に当てはめながら、シェマを作り出している様子を観察してみると、 また新たな発見があるかもしれませんね。

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