社会福祉士実習はとても長く、常に自分と向き合わなければならない大変な実習ですが、苦労をしただけ得られるものも多く、実習を乗り越えることができれば大きな自信へと繋がります。社会福祉士の資格習得のためには外すことのできない実習ですが、現実ではあまりのつらさに実習を中止したり、やめたいと悩んでいる実習生も一定数いるということも事実です。
今回はそんな実習生に向けて、実習をつらく感じたり、途中でやめたいと思った時に取るべき行動について説明していきます。
社会福祉士実習がつらいと感じる原因
①慣れない環境によるストレス
実習中は「初めての環境」で「初めて会う人たち」に、「実習生という立場」で関わらなくてはいけません。そのため、普段とは比べようもないくらいのストレスを感じてしまう実習生も多くいるかと思います。
また、どんな実習先でも言えることですが、福祉の現場は少ない人数で回しているところも多く、ストレスを感じていても実習指導者に自身のことで相談することを躊躇ってしまう実習生もいるでしょう。
慣れない環境で気軽に相談できる先がないということも、実習をつらく感じてしまう原因の一つと言えます。
②コミュニケーションを求められるストレス
社会福祉士実習は、コミュニケーションによる相談援助技術の習得がメインとも言えます。そのため、実習プログラムに利用者とのコミュニケーションの時間を随所に組み込まれることが多々あります。コミュニケーションがあまり得意でない実習生の場合は、立場や特性の異なる様々な世代の方と会話することに対してストレスを感じ、実習自体がつらくなる原因となることもあるでしょう。
もしコミュニケーションを求められるストレスが実習をやめたいと思う原因になっている場合は、一度会話によるコミュニケーションをやめてみることをおすすめします。ラポールの形成は会話によるコミュニケーションだけではありません。同じ空間で同じ時間を過ごすという、「場の共有・活動の共有」も大変有効的な手法の一つです。会話によるコミュニケーションが苦手という場合は、ミラーリング等の様々な手法を実際に試してみるのも、実習の場でしかすることのできない大切な学びの一つであると言えるでしょう。
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③毎日提出しなくてはいけない実習日誌
毎日の実習日誌も、実習がつらくなる原因の一つだと言えます。
頭も身体も疲れている中で実習日誌を書くということは、大変苦痛を伴う作業です。実習日誌は感想ではなく考察を書かなくてはいけないため、実習当初は苦戦する実習生も多いことでしょう。
実習日誌に時間をとられてしまい、寝不足により翌日の実習の座学中に居眠りをして怒られるという実習生も、実際多々います。実習日誌は慣れてしまえば簡単に書くことが出来るので、実習が始まる前に書き方のポイントをあらかじめ勉強しておくことをおすすめします。
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実習をやめたくなったら取るべき行動
①養成校等の実習担当教員に相談をする
実習に関してどうしても限界を感じた場合は、養成校等の実習担当教員にまずは相談をしてみましょう。人間関係や悩みなど、親身に相談にのってくれるはずです。巡回指導で実際に実習場所へ来てもらえる機会もあるため、実習先への要望がある場合は事前に相談をし、巡回指導の際に実習担当者と問題を共有してもらえると心強いかと思います。
場合によっては、実習の中断等も実習先と検討することもあるので、実習をやめたくなった場合はまずは実習担当教員に相談をしてください。自己判断で実習を中断・無断欠勤した場合は、養成校と実習先の信頼関係にひびが入ることもあるので、勝手な行動は控えるようにしましょう。
②実習指導者に相談をしてプログラムを見直してもらう
実習指導者との間に信頼関係が形成されていて、親身に相談にのってもらえる場合は、直接悩みを相談してみることも良いでしょう。特にコミュニケーションの時間にストレスを感じる場合は、克服のためのアドバイスを受けたり、プログラム自体を見直してもらえたりする場合もあります。
おわりに
問題に直面した際にどのような対応をするのかも、社会福祉士に求められる資質の一つだと言えます。
社会福祉士実習をやめることは簡単ですが、せっかく今まで勉強してきた時間や多額の費用まで無駄になってしまいます。継続に関して少しでも迷いがある場合は、逃げるのではなく、相手と相談をしながら改善の方向に転換していくことができるといいですね。
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