介護老人保健施設の介護支援専門員(ケアマネージャー)魅力
介護支援専門員とは?
介護支援専門員は、介護を必要とする方が介護保険サービスを受けられるように、ケアプラン(介護サービス計画書)の作成や利用者の状態に合わせて介護サービス事業者との利用調整を行います。
介護保険法では介護支援専門員の名称を用いていますが、現場ではケアマネージャーやケアマネと呼ばれるのが一般的です。
なぜ介護老人保健施設の介護支援専門員に就きましたか?
以前は、救護施設で介護職兼指導員として働き、介護認定調査員をしていた時期もありました。介護老人保健施設(以後、老健)で相談業務に携わったのは、ケアマネージャーの資格を活かした仕事をしたかったためです。
利用者様やご家族のニーズを聞いたり、キャッチしたりするのが得意な自負も、調査員時代の経験上ありました。プランを立てるのも得意で計画書作成は好きな作業でもありました。
また、ご家族やリハビリ職、栄養職、看護職、医療職、在宅復帰のため地域サービスとの連携を調整することも好きな業務でした。それらを全部できる職業ということで、夢や希望を持ってその職に就きました。また、もちろん通常の介護職より収入が良かったこと、また現場での直接介護の量が少ないこと(サポートの介助はすることがあっても)も、条件としては重要視していました。
介護老人保健施設の介護支援専門員の魅力は?
その職種職種や、ご家族様にしても、一方向しか見られなかった視点を多職種連携で大きく広げる提案ができたり、凝り固まった視点に一石を投じられたりするところ、具体的に言うと実際のプランとして提案して見せることができることが魅力でした。
もちろん多職種連携なので、専門職の同意を得られないものは通らない訳ですが、それはそれとして、その職種の良さが見られたり、活躍してもらえたりという落としどころを見つけることも、面白くやりがいがありました。
ケースとしては多い訳ではありませんが、在宅復帰の調整をした方もいらっしゃいました。在宅のケアマネージャーさんに無事利用者様を引き継ぎ、プランをお手渡しして、在宅での生活を生き生きと過ごしてもらえるバトンを渡せるのはすごくやりがいがあったと思います。
老健だったので、特別養護老人ホームなどの次の施設入所にバトンタッチすることもありました。その場合も、大きなことはできないのですが、施設での生活でキャッチしたご利用者様の特徴や思いなどをできるだけ多く情報としてお渡しすることを心掛けていました。これについても自分なりにやりがいを感じていました。
また、これは稀なケースですが、ターミナルケアを施設で行い、看取りまでケアさせて頂いた方もいらっしゃいます。看取りケアこそ、家族の心残りのない想いや、ご本人の残り少ない時間を大切に過ごして頂くことを真剣に考え、みんなで話し合い、やれることを検討し、みんなが「ああ良かった」と言えるケアを目指しており、これもご家族様からのお礼の言葉を頂戴した体験であり、自分の中ではすごくすごくやりがいのあったお仕事でした。
中には遠方に住んでおり、簡単にはご面会に来ることが出来ない方もいました。すでに重度で会話がスムーズにできるわけではない方もいらっしゃいました。その方その方に合わせて、ご家族様と話し合いを重ね、ご本人様も望むであろうことを何とか模索させて頂きました。ベストであったかは分かりませんが精一杯やらせて頂いて、やりがいのあるお仕事でした。
介護老人保健施設の介護支援専門員を目指すにはどうしたらいいですか?
私と同じように取得する場合(介護福祉士を取得してから)、介護現場で5年間以上働き、その後介護支援専門員の試験を受けて合格、各都道府県知事から認可を受ける必要があります。それ以外の専門職も、介護支援専門員(ケアマネージャー)の受験資格があります。看護師、医師、薬剤師、栄養士、理学療法士、作業療法士、社会福祉士など多くの職種が受験資格を持ちます(該当業務の実務経験5年以上)。