訪問介護員(ホームヘルパー)の魅力
なぜ訪問介護員(ホームヘルパー)に就きましたか?
幼少時に、体の不自由なだった叔父の家に週に2回、訪問介護の方が来て、料理、入浴、掃除、排泄など動けない叔父のために身の回りのお世話をしていただきました。
子どもながらに、それを見ていた自分はダイレクトに人の役に立つ仕事だと感銘を受けて介護職に興味を持つようになりました。
しかしながら就職したのは建設業で一時期は忘れかけてしまっていました。ある時、介護施設の壁の修理に赴いた際に介護の素晴らしさを改めて間近で見ることとなり、建設業を辞め転職を決めました。
転職活動の際に介護にも様々なジャンルがあり、デイサービス、介護施設、訪問介護など多岐に渡ることを知りました。私は施設で大勢の利用者の方のお世話をする仕事よりも、一対一で関わることのできる訪問介護を選び就職しました。
訪問介護員(ホームヘルパー)の魅力は?
私が最初担当した利用者さんは、自宅のベランダから足を滑らせ転落してしまい中途の頸椎損傷になってしまったまだ若い20代の方でした。体のほとんどが自分で動かすことができず、動くとしたら頭から胸の辺りまでと両腕を少しだけ。
首の頸椎は7つに分かれており、どの部分が損傷したかで動く箇所が変わり、それにより十人十色と言っていいほど人によって症状が違います。
その利用者さんは中途障害者ということもあり、自分が元気に動けていた記憶があるため、動けないことへの苛立ちを介護職員に当たり散らしてしまうところがありました。そのうち、介護職員でも我慢ができない人が続出し、新しい人が入っては抜けて、新しい人が入っては抜けてという流れができてしまっていました。
私がその利用者さん宅に入った時も、自分の思い通りにならないことがあれば当たり散らしてきました。最初は我慢していましたが、いくら仕事でも我慢の限界を超え「もう、入りませんからね!」と言い返してしまいました。その後、雰囲気は険悪になり私はそれから数ヶ月の間、その利用者さんの家に派遣されなくなりました。
しかし、その間に私の中でこの利用者さんに対しての考えが少しずつ変化していきました。
「ちょっと待てよ。体が動かなくて苦しんでいるのは利用者さんなのに、何で私はその気持ちを分かってあげられてないんだ。」
数ヶ月後に、私は再度その利用者さんの家に派遣され仕事を開始しました。私は以前の自分とは違い、利用者さんを理解してあげようという思いで仕事をしていたのです。そういった気持ちで仕事をしていると、利用者さんもだんだんと心を開いてくれるようになり、わがままだったその性格も変わり、気を遣ってくれる優しい方へと変わっていったのです。
そうするとお互いが相手を思いやる心を持つようになり、利用者さん私が派遣されるのを心待ちにしてくれ、わたしも仕事が楽しくなりました。
結局、利用者さんも私達と同じ心通う人間だということを仕事を通じて知ることができ、成長できるキッカケにもなりました。
訪問介護員(ホームヘルパー)を目指すにはどうしたらいいですか?
大学や専門学校へ入学し専門知識を勉強する手段もありますが、訪問介護員への就職は難しいものでもありません。現在は最低、初任者研修の資格さえ持っていれば、ある程度の介助ができるので、雑誌やネットで初任者研修を取得することのできる事業所または学校を探すことから始めたら良いです。