社会福祉士の現場実習はなかなかイメージしにくいかもしれません。特に、これまで福祉関係の仕事をしていない人にとって不安でいっぱいになる人も少なくはないと思います。
現場実習は評価を受けるため、何となく適当に実習をすることは出来ません。何がともあれ、事前に準備をしておくことによってスムーズに取り組むことが出来るでしょう。
今回は、どのような心得で実習に取り組めば良いのかをご紹介します。
心得① 可能なら事前に見学に行っておく
実習先が決まれば、自分で実習の準備をしていかなくてなりません。最初は、実習担当職員と打ち合わせがありますが、その際に是非「事前に見学が出来ますか?」と問い合わせみて下さい。
感染症予防の観点から断られることもあるかもしれませんが、もし事前見学できればそれに越したことはないでしょう。
現場実習に入る前に見学をすることによって、実習先である福祉事業所などの雰囲気を確認することができます。
これをするとしないのでは大違いで、実習初日の緊張が充分和らぐことでしょう。
心得② インターネットなどを利用して事前に情報収集をしておく
実習先の福祉事業所をインターネットで調べて情報収集しておきます。今の時代、情報はネット上に沢山あり、スマホがあれば簡単に情報が手に入るでしょう。
その情報を元に、上記で触れた見学をすれば、益々実習初日の印象が違ってきます。
特に確認しておいた方が良い情報についてまとめてみました。
●福祉事業所等の目的
● 〃 の基本理念
● 〃 の事業計画書及び事業報告書
● 〃 の職員配置
● 〃 の職種について
● 〃 のブログのチェック
出来るなら、プリントアウトしてファイルなどに閉じて実習に持参すれば、実習担当職員に対して好印象を持ってくれるでしょう。
そして、事前の情報を元に、日々の目標設定をするようにすればスムーズに取り組めるでしょう。
心得③ 社会福祉(相談)援助技術等を予習しておく
実習に入る前に、社会福祉士の全ての知識を頭に入れるのは不可能に近いものがあります。しかし、相談援助技術等を事前に学習しておくことによって、スムーズに現場実習を進めることが出来ますし、目の前で行われている支援がどのような根拠に基づいて行われているか理解しやすいです。特に、記録を書く際に役に立ちます。
事前に学習しておいた方が良い事柄についてまとめてみました。
●社会福祉援助技術の種類について(個別援助技術・集団援助技術・地域援助技術)
●バイスティックの7原則について
●実習先事業所の根拠となる制度について(介護保険制度等)
●多職種連携に必要性について
●社会福祉士会倫理綱領について
などがあります。是非参考にしてみて下さい。
心得④ 職員とのコミュケーションの重要さを理解しておく
実習の目的とは違いますが、そこで働く職員とのコミュニケーションも大切です。
例えば、職員と円滑にコミュニケーションを図ることによって以下のようなメリットがあります。
●分からない事を質問しやすい関係が構築される
●資格試験に対す情報を教えて貰える
●福祉職としての考えを学べる
●自分の気持ちを素直に表現できる
●最新の福祉関係資料を貰える
などがあります。
ここで勘違いをしてはいけないのは、『仲良くなる』ことではありません。あくまで実習を円滑に進めるため職員とのコミュニケーションが重要になることを理解しておきましょう。
心得⑤ 体調管理はしっかりしておく
約1か月の現場実習ですが、体調を崩して延期になるケースがなかにはあります。風邪などをひいてしまえば、そこで働く職員や利用者に感染させてしまう可能性もあります。
睡眠時間の確保や休日は充分身体を休ませて休養することも大切です。
また、夏場に実習がある場合、夏バテや熱中症、それに食中毒などにならない様に注意が必要です。冬場ならインフルエンザが流行するリスクがありますので予防接種も対策の一つです。
現在は新型コロナウイルスの影響がありますので、実習前の行動制限や検温なども必要になるでしょう。
心得⑥ 緊急時の対応を考えて打ち合わせをしておく
万が一体調を崩した場合や、家庭の都合で実習ができない日は、しっかりの事情を説明して休むようにします。その際に、どのようなルートで誰に連絡をすれば良いのか、確認しておくことが必要です。
仕事をしながら実習に参加するのであれば、延期になった場合自分の職場にも迷惑を掛けることになるので、その辺りの配慮も必要になってきます。
おわりに
何事も準備は大切です。実習期間は何日も前から分かっているので、準備期間もそれだけあります。仕事をしながら…、家事や育児をしながら…、レポートを書きながら…、事前の準備をすることは難しいと感じる人もいるかもしれませんが、現場実習をスムーズに行う為にはとても重要なことです。今回の6つの心得を是非参考にして成功といえるものにして下さい。
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