社会福祉協議会(市町村)のソーシャルワーカーの魅力
社会福祉協議会とは?
コミュニティワーク(地域福祉とその技術)の普及推進と、民間福祉事業やボランティア活動の推進・支援を目的としています。
民間団体ではありますが、社会福祉法に定められ、行政区分ごとに組織した団体です。運営資金の多くが自治体等の予算によるものであるため、「公私共同」「半官半民」で運営しています。民間と公的機関・組織の両面のメリットを生かした事業を展開しています。
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なぜ社会福祉協議会のソーシャルワーカーに就きましたか?
高齢者、障がい者に関わらず、若い子育て世代や子供たちなど皆が自分のもってるほんの少しの力を出し合いすれば、もっと暮らしは豊かになるはずなのに…と常々思っていたところ、大学の地域福祉の授業でそうしたことを実践している地域のことを知り、自分も関わってみたいと思ったことがキッカケでした。
なんとか仕事で活かすことができないかと思っていたところ、「暮らしやすい地域づくり」を掲げている社会福祉協議会の存在を知りました。さまざまな関係機関との連携で仕事をしており、地域にも深く密接していたこと、何より民間という立場なので、役所ではできない独自の発想を活かすことができるところに惹かれ、募集があれば応募してみようと思いました。欠員募集が多いため、あまり募集がでている地域は多くありませんが、タイミング良く、地元で出ていたので応募しました。
社会福祉協議会のソーシャルワーカーの魅力は?
型にとらわれない民間(社会福祉法人)ならではの独自性があるところです。最初、公務員も視野に入れていたのですが、柔軟な対応が難しそうだと感じていました。反対に社会福祉協議会は市ごとにその地域の地域性を鑑みて、その地域に住む人たちが暮らしやすい街になるお手伝いをしているところだと思います。
そのため、誰かが「こんな地域になったらいいな」「こんなサービスがあればいいのに」そう思う・発する声を参考にして動き出すことができます。地域の自主団体に対して、助成金なども渡して有効活用してもらう手伝いもできます。
これは市役所ではなかなかとりくみができない点だと思います。もちろんお金が伴う事業も多いので、管理体制や使い道という点で市民から様々な指摘が入ることもありますし、厳しいご指摘をいただくこともありますが、一緒に盛り上げていこうとしてくださる市民(ファン)も多いのもうれしいところです。
市役所との比較を述べてきましたが、やはり仕事をしていくうえで役所の力を借りなければならない点やより良い街づくりをしていくうえで連携が必須なところがあります。そのためにも欠かせない地域福祉計画と地域福祉活動計画を一緒に策定していくことで、お互いの力を補いながら活動もできます。
役所だけでなく、地域の障がい者施設や高齢者施設、子育て関係、学校などからも協力の依頼が来ることもあり、多くの関係機関とつながりをもてるので、幅広い範囲でお仕事をしたいひとには向いていると思います。
また様々な人と出会うことができるので、社交性の高い人には楽しくお仕事ができるのではないかと思います。よくテレビのニュースなどを見ていても、隣近所との関係の希薄化などが問題視されていますが、この仕事をしていると「隣のおばさんの様子がおかしくて気になる」「いつも夜にコンビニでご飯を買う子どもが気になるけどどうしたらいいか」などという相談がたくさん入ることです。
世の中まだまだ自分以外の他人に目を向けられる心優しい人たちがたくさんいると思い知ります。そうしたひとたちと一緒に地域を住みやすくする活動ができるのはとてもうれしいことです。
社会福祉協議会のソーシャルワーカーを目指すにはどうしたらいいですか?
市の社会福祉協議会はその市ごとに募集があり、またやっている内容もバラバラなので情報収集が必須です。もし本当に入りたいところがあるなら、ボランティアセンターを併設しているところが多いのでボランティアなどで顔を売っておくなどいいかもしれません。また、欠員募集が多いので、最初は嘱託や臨時職員などで入るのもいいかと思います。
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