合格ライン・ボーダーを予想する
2022年2月6日(日)に第34回社会福祉士国家資格の試験が行われました。受験された方はお疲れさまでした。合格発表は3月ですので、これから1ヶ月が空くわけですがドキドキしながら待ちましょう。合格ラインについて今回の試験問題を踏まえて予想したいと思います。
合格するためには何点必要か?
まずはおさらいです。
社会福祉士の試験に合格するには以下の条件を満たしている必要があります。
- 1 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
- 2 1を満たした者のうち、以下の18科目群(ただし、(注意2)に該当する者にあっては7科目群。)すべてにおいて得点があった者
- [1] 人体の構造と機能及び疾病
- [2] 心理学理論と心理的支援
- [3] 社会理論と社会システム
- [4] 現代社会と福祉
- [5] 地域福祉の理論と方法
- [6] 福祉行財政と福祉計画
- [7] 社会保障
- [8] 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
- [9] 低所得者に対する支援と生活保護制度
- [10] 保健医療サービス
- [11] 権利擁護と成年後見制度
- [12] 社会調査の基礎
- [13] 相談援助の基盤と専門職
- [14] 相談援助の理論と方法
- [15] 福祉サービスの組織と経営
- [16] 高齢者に対する支援と介護保険制度
- [17] 児童や家庭に対する支援と児童・家庭福祉制度
- [18] 就労支援サービス、更生保護制度
(注意1) 配点は、1問1点の150点満点である。
(注意2) 社会福祉士及び介護福祉士法施行規則第5条の2の規定による試験科目の一部免除を受けた受験者にあっては、配点は、1問1点の67点満点である。
過去の合格率や合格ライン・ボーダーは?
この『60%程度』にあたる合格ボーダーラインの点数が毎年異なるためワクワクドキドキするわけです。これはその年の問題の難易度によってボーダーラインを変えることで合格率を調整しているからです。社会福祉士国家資格では概ね20後半から30%程度の合格率を維持するようになっていると思われます。そのため、問題が簡単であれば合格に必要なボーダーラインは高くなり、反対に難しければ低くなります。なので、手ごたえがあったと感じても周りも同じように感じている可能性があり安心はできませんね。
ちなみに過去の試験における点数は以下の通りです。
第30回や第33回は手ごたえが良かったようで試験が終わった直後は皆さんとても出来が良かったと感じていました。
実際にはそれだけ簡単だったと言うことです。特に第30回では安全圏と言われていた90点を超えて安心していたところで、不合格通知が届くという地獄を経験した方が多くいました。
また、グラフには掲載していませんが、第25回の合格点は72点でした。非常に暗い雰囲気で試験を終えた方が沢山いました。この回では見たことがないような奇問が出題されるなど試験後も混乱していました。そのため、ボーダーラインが72点まで引き下げられたことによって思いがけず合格を手にした方も多くいました。といっても合格率は高かったわけではありません。
では、第34回の試験問題はどうだった?
共通科目
昨年と比較して見慣れない用語や内容に関する出題が増加していることや、今までとは異なる視点からの出題などがあり、焦った方も多いのではないでしょうか。過去問対策が重要であることは間違いありませんが、年々それだけでは合格が出来る試験ではなくなって来ていると感じます。
専門科目
共通科目同様に見慣れない用語や内容に関する出題が増加しており難易度が高くなっていると感じられる内容でした。しかし、基本的な問題も多くあり、それらを得点源とできるか否かが重要なポイントでした。
過去問題集などで繰り返し重要なポイントを学習できていれば得点することができたという点では、例年と大きく難易度が挙がっているわけではないでしょう。
今回の合格ラインは?
全体的な難易度としては前年よりは難化していると実感できた試験でした。しかし、そこまで急激な難化ではないため合格ラインが大きく上がる・下がるという可能性はなさそうです。そのため合格ラインは90点と予想します。
アンケート結果を踏まえて全体の受験者のレベルが上がっているのか高得点の方が多く、98点と予想させていただきます。
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第34回社会福祉士国家資格の合格発表はいつ?
令和4年3月15日(火曜日)ですので、発表までもうしばらく待ちましょう。
他の受験者の点数が気になる?
投票すると現在の割合が確認できます。
中間報告
みな様アンケートのご協力ありがとうございます。中間報告をいたします(3/5)。
重複したIPを除く1551投票が対象です。
以下、集計データです。
100点以上の方がとても多く全体の45.8%を占めています。合格率が30%になるように合格ラインが調整されるのであれば、100点以上でも不合格者が出ると言うことになりますね…
ただ、昨年度のアンケート同様にある程度得点出来ている方が本ページにアクセスしてアンケート回答しているとは思いますので、受験者という母集団よりは高得点に寄ってはいます。
昨年(第33回)の投票データを用いて考えると、投票者の中央値(92点)が合格ライン(93点)とほぼ一致していましたので、今回も同様の傾向になると想定します。
今回の中央値は98点ですので、合格ラインは98点と予測します。
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社会福祉士に興味がある方に読んでもらいたい1冊です。本HPで連載していた事例を紹介しています。施設相談員がメインの事例となっており、介護福祉士と何が違うのか、どんなことをするのかよくわかると思います。小説風に書かれているので読みやすいかと思います。