実習先が決まったら、実習生はいくつか行なわないといけないことがあります。
①実習生個人表の作成②事前学習の実施③実習計画書の作成④実習訪問(オリエンテーション)
これらを経て、実習に挑むわけです。しかし、厳密に言えば①実習生個人表作成の段階から実習ははじまっているのです。そして、④事前訪問(オリエンテーション)の段階では、自分の印象を相手(実習担当職員)に決定づけるものになり、とても重要なものになるのです。
今回は事前訪問の方法について解説します。
今回は、座学と現場実習ではどのような学びのギャップがあるかを取り上げてみました。
事前訪問の電話について
何年も社会人経験がある実習生が電話するのであれば、マナーやルールを念頭に置いた電話ができるかもしれません。しかし、電話が不慣れな人や社会人経験が浅い人は、相手に失礼のないように気をつけましょう。
電話をする時間帯は、実習先が多忙な時間は避けるようにし、比較的落ち着く時間帯とされる10:00~11:00か14:00~16:00頃が良いでしょう。複数の実習生がいる場合には、代表者を一人決めてその人が電話をするようにします。
実習生と実習受け入れ事業所・施設、双方のスケジュールをすり合わせて、事前訪問予定日を設定するため、その場ですぐに決まるわけではありません。
なるべくその場で決められるようにする工夫として、先に実習生である自分のスケジュールを確認し、事前訪問可能な日程、時間をいくつか書き出しておくとよいでしょう。また、実習担当職員の氏名をしっかり確認しておきましょう。
事前訪問に持参するもの
持参するものとして…
①実習計画書
②筆記用具
③実習先の情報をまとめた冊子
などがあります。
必要に応じて、上履きなどがありますが、心配なら電話をした際に持参物を尋ねておきましょう。
事前訪問では実習生が作成した実習計画書と、実習担当職員が検討しているプランに齟齬がないようにしていきます。このとき、自分が学びたいことを伝えると実習担当職員のプランに取り入れてもらえることがあります。
実習先の事業所や施設についての概要も確認しておくと良いでしょう。そのために、事前にネットなどから入手した資料を持参するようにします。
事前訪問で確認すること
事前訪問で実習生が確認する事柄には以下のようなものがあります。
●実習時間について
一日何時間、何日間に渡り実習するか具体的に決めておきます。休日についてもこのとき話し合って決めておきます。
●実習中の服装について
ジャージなど動きやすい服装か。又はスーツなどの正装かなど確認をします。
●交通手段について
公共の交通機関でしか許可されないケースもあります。また、自動車を運転して来る場合には駐車場の確認もしておきます。
●緊急時の対応について
体調不良で休む場合や事故など、実習に参加できなくなった時にいつ、だれに、どこに連絡すれば良いかを確認します。
●休憩場所について
ロッカーの有無や、どこで昼食を食べたら良いかを確認しておきます。
●施設の概要について
事前にインターネットなどで調べても分からなかったことは、実習に入る前のこのタイミングで確認しておきます。
●実習計画書の内容について
実習担当職員に一通り目を通してもらい、双方に齟齬が無いようにしておきます。
このようなことは最低限のことであり、話の流れで分からないことがあればその都度質問するようにしましょう。
事前訪問での留意点
実習担当職員の貴重な時間を頂いて訪問するわけですから、失礼になる態度や服装は絶対に避けて、社会人の常識的なマナーを理解しておきましょう。
●香水をつけない
匂いの強い柔軟剤が付いた服も同じです。
●清潔感のある服装
原則、スーツ等の正装で行きます。
●頭髪
清潔感のある髪型で行きましょう。
●化粧
自然な雰囲気になるようにしましょう。
●10分前は到着するようにする
実習先である事業所や施設は多忙です。逆に早く行き過ぎることがないように配慮が必要です。
●携帯電話の電源を切っておく
オリエンテーション中に音がなると相手に失礼にあたります。
●挨拶
大きな声ではっきりと挨拶をしましょう。
感染対策について
障害者や高齢者、病気を持った人が生活しているような実習先だと、感染症対策の観点からzoomなどを使用したオンラインでの対応になることもあります。
Zoomなどの方法を事前に理解しておき、当日はスムーズに操作出来るようにしておくことも大切です。
また、事前訪問に来た際は、検温や体調、渡航歴などについて質問を受けることもあります。積極的に協力し、迷惑を掛けないようにします。
おわりに
事前訪問は緊張すると思いますが、社会人として良識ある態度で行くようにしましょう。後半では感染症予防についても述べましたが、もしかすると直前になって実習自体が中止になることだってあるかもしれません。
そのような時にはどのように対応すれば良いかなども、事前に確認しておくと安心です。
充実な実習となる第一歩として、満足できる事前訪問にして下さい。
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