試験対策

模擬試験後に必ずやるべき“記憶定着ルーティン”:忘却曲線を利用した最終確認法

社会福祉士国家試験の学習では、模擬試験を受けた直後の過ごし方が合否を大きく左右します。模試の点数に一喜一憂して終わりにしてしまうと、せっかくの学習機会が「実力試し」で終わってしまいます。忘却曲線を意識した復習ルーティンを実践すれば、模試で得た知識を本番まで効率的に定着させることができます。ここでは、記憶のメカニズムを踏まえた具体的な最終確認法を紹介します。

1. 忘却曲線を理解する

ドイツの心理学者エビングハウスが示した「忘却曲線」によると、人は学んだことを1日後には約70%忘れるとされます。しかし、一定のタイミングで復習することで記憶は強化され、忘却の速度は緩やかになります。つまり、模試後の24時間以内が勝負であり、その後も間隔を空けながら復習する「間隔反復」が効果的なのです。

2. 模試直後の“ゴールデンタイム”で整理する

模擬試験を受け終わった直後は、理解があいまいだった部分が最も鮮明に残っています。このタイミングで

  • 正答できなかった問題
  • 正答したが自信がなかった問題
    を即座に仕分け、模試の解説冊子やテキストを確認します。
    この24時間以内の整理が、記憶を長期保存する第一歩です。ノートやアプリを使い、原因別(知識不足・ケアレスミス・用語混同など)にラベル付けしておくと、後の復習計画が立てやすくなります。

3. 1日後・3日後・1週間後の「間隔反復」

忘却曲線を踏まえ、次の3つのタイミングで再確認するのが効果的です。

  • 1日後:模試で誤答した問題を中心にもう一度解く。
  • 3日後:同じ分野の過去問を10問程度追加して解き、知識を横展開する。
  • 1週間後:模試の全問題から苦手分野をピックアップし、総合的に解き直す。

間隔を空けながら繰り返すことで、「思い出す作業」自体が記憶を強化します。

4. “アウトプット重視”の復習法

テキストをただ読み返すよりも、自分の言葉で説明することが記憶の定着には欠かせません。

  • 要点を声に出して説明する
  • 模試の内容を友人や家族に簡単に解説する
  • 学習ノートに自分なりのまとめを書き込む

こうしたアウトプットは、記憶を呼び起こす「検索練習」になり、理解が曖昧な部分を自覚できるメリットもあります。

5. 模試→本番までの“最終確認リスト”

試験直前期には、新しいことを詰め込むよりも、模試で洗い出した弱点を最終確認することが重要です。

  • 模試の誤答ノートを1冊にまとめる
  • よく混同する用語をフラッシュカード化
  • 苦手分野の過去問を「声に出して解説」

これらを本番1週間前までに繰り返せば、知識は確実に定着します。

まとめ

模擬試験後は、24時間以内に整理→1日後・3日後・1週間後に間隔反復→アウトプットで確認という流れを習慣化することが、忘却曲線に打ち勝つ最短ルートです。点数の良し悪しに一喜一憂するよりも、「模試後のルーティン」を丁寧に実践することこそ、本番で実力を最大限に発揮するための鍵となります。

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