社会福祉士国家試験に向けて模擬試験を受けた後は、その結果をどれだけ活かせるかが合否を左右します。点数だけを見て終わりにしてしまうと、せっかくの模試が「実力試し」で終わってしまいます。ここでは、模擬試験後に弱点を最短で補強するための3つのステップを具体的に解説します。
1. 間違いを原因別に仕分けする
まずは模試の結果を「どこができなかったか」ではなく「なぜできなかったか」で分類します。これを行うことで、闇雲に復習するよりも短時間で弱点を特定できます。
具体的には以下のような表を作り、誤答を原因別に分けます。
| 問題番号 | 正答率 | 自信の有無 | 原因 | 対応策 |
|---|---|---|---|---|
| 12 | 65% | 自信あり | ケアレスミス | 直前チェックリストに追加 |
| 23 | 40% | 自信なし | 知識不足 | 教科書P120再確認 |
| 37 | 55% | 自信あり | 用語混同 | 用語カードで暗記 |
このように「ケアレスミス」「知識不足」「用語混同」など原因を分類しておけば、単なる点数よりも的確に改善ポイントが見えます。特に正答率が高いのに間違えた問題は、当日の緊張や思い込みによるミスの可能性が高く、対策を立てやすい部分です。
2. 弱点を集中学習する
原因を分類したら、次は「知識不足」と判断した問題を重点的に学び直します。時間をかけすぎないために、次の順序で進めると効率的です。
- 模試の解説を熟読:まずは模試に付属する解説で論点を理解します。
- テキストに戻る:解説だけで不安な箇所は、テキスト該当ページを確認し、マーカーで再チェック。
- 要点カード化:混同しやすい用語や数字は単語カードやアプリにまとめ、通勤時間などに反復。
「間違えた問題を次に解いた時に必ず正解できる状態」を目標に、1問ずつ確実に潰していきます。
3. 再テストで定着を確認
弱点を学び直したら、必ず再テストを行いましょう。ここで使うのは同じ模試ではなく、別年度の過去問が理想です。分野ごとに10問程度ピックアップし、短時間で解くことで理解の定着度が確認できます。
また、模試の復習から1週間ほど経った頃にもう一度同じ問題を解き直すと、記憶の定着がさらに強化されます。人は1週間後に多くの内容を忘れる傾向があるため、あえて少し間隔を空けるのが効果的です。
プラスα:学習記録を残す
模試ごとの結果や弱点をノートやスプレッドシートにまとめておくと、次の模試や本番前の総復習で役立ちます。
- 正答率
- 苦手分野
- 間違いの原因
これらを時系列で管理することで、自分の成長が見える化され、モチベーション維持にもつながります。
まとめ
模擬試験の真価は「復習の質」で決まります。①間違いを原因別に仕分け、②弱点を集中的に学び直し、③再テストで定着を確認する――この3ステップを繰り返すことで、模試の点数が本番で確実に成果へとつながります。単なる実力試しで終わらせず、弱点補強の起爆剤として模試を活用しましょう。