2020/08/07

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【私のやりがい】元気になってもらうことが楽しみ ふくしの声
徐々にできることが増えていく
リハビリ型デイサービスに勤務しています。ある1人の50歳代の男性、脳梗塞後遺症で左半身麻痺、自身で立つこともできない利用者様と出会いました。麻痺の状態もかなり悪く、正直よくなる可能性は極めて低いと思いました。まだ50歳代で若く、周りの利用者様ともあまり打ち解けず、利用当初はかなり暗いイメージでした。
しかし、デイサービスを続けて利用していく内にスタッフとも打ち解けて、自ら話しかけて頂けるようにもなりました。ですが、身体的回復というのは短期間ではほぼ変わらないのが現状でした。その方の目標としては、自分で立ちたいと言われておりました。麻痺側の足は踵が地面につかないぐらい拘縮しており、いつもはスタッフが介助をして右手右足で踏ん張ってもらうような形でした。
それから1年程経過した時には何かを把持すれば、1人で立てるようになっておりました。さらに立ったままの姿勢を維持することも可能になりました。本人様も大変喜ばれており、自分で立てることに感激されておりました。
さらにこのあともリハビリを続けて、歩くことは出来ませんが、身の回りのことも少しずつ自身で出来るようになっていきました。また外出も1人で出来るようになり(もちろん車椅子移動ですが)、行動範囲もかなり広がりました。
精神機能の向上がカギ
結果を見れば、機能訓練をして身体機能が向上して立てるようになったと思いがちですが、私が今まで述べ1000人以上の利用者様を見てきた経験上、単にトレーニングのみをやれば身体機能が回復するかといえば、そうではないことに気づきました。
この男性も恐らく機械的にトレーニングだけ行っていたとしたら、ここまでの回復は出来なかったかもしれません。一番の要因としましては、やはり精神機能の向上と言えます。いわゆるモチベーションというもので、1人では小さな効果でも、周りのリハビリ仲間からの励ましや姿勢などに刺激されることにより、自身のモチベーションへと繋げて、相乗効果を発揮している様を何度も見てきました。
リハビリに特化していないデイサービスでも、通っているだけで元気になったという方々をよく見ます。これは他者から受けた刺激により、自身の精神機能が向上し、やる気が出て、行動に繋がった結果、1人で家にいるより活動量が自然と増え、身体機能も向上したという理論になります。もちろん科学的根拠に基づいたリハビリトレーニングは必要ですが、まずは1人1人の想いや考えに触れ、どのように関わればその人のモチベーションを向上させて、楽しく前向きにリハビリに取り組んで頂けるかということをこの方を通じて考えるようになりました。
また元気になっていくとみなさんから「ありがとう」など感謝されることが多いです。なかなか働いていて、感謝される仕事も少ないですので、そういう時は介護をしていてよかったと思います。
介護職員としてのやりがいは
介護職員のやりがいはお金を支払う利用者様から「ありがとう」など感謝される仕事ということです。対人援助の為、機械的な関わりではなく日々変わる状況において観察して利用者様の想いを汲み取り、配慮しながら対応させて頂くと、必ず良い反応があり、それも人間対人間の仕事で、長く関わり信頼関係が築けることで生まれることだと思います。
あとはチームケアが基本ですので、多職種との連携が大事で、1人では出来ないことでも、他の専門職と関わることで問題解決ができ、利用者様も喜ばれている姿を見ると、やっててよかったと思える瞬間です。
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