Majiriki

今、福祉の仕事を広めよう

【第2回】 在宅生活を強く望むUさん ~息子さんの精神安定のためにもショートステイを~

time 2017/10/16

【第2回】 在宅生活を強く望むUさん  ~息子さんの精神安定のためにもショートステイを~

Kさんの話を聞き、正直受け入れるのは難しいと思いました。どこの施設でもあまり変わらないと思いますが、夜間帯は限られた人数の職員しか配置していません。全く眠らずに外に出て行ってしまうかもしれない利用者が1人いれば、その方に付きっきりにならざるを得ません。そうなれば、他の利用者へ目が行き届かなくなり、事故が起きる可能性が高まります。

 

しかし、Uさんと息子さんのことを考えればKさんの言うように少し距離をとってあげた方が良いとも思いました。息子さんは精神的に不安定な日が続いており、最近ではUさんに暴言を吐くようになっているということでした。このままの生活を続ければ、いずれ暴力を奮ってしまう可能性も否定できません。一番の問題は、Uさんが認知症を自覚しておらず自分に介護サービスが必要であるなどとは露ほども思っていないということでした。自宅で生活することへの強い執着があり、一泊のショートステイも叶わなかったことを思うと、容易にことが運ぶとは思えません。

 

「わかりました。とりあえず面接をさせてください。立ち会っていただくのは次男さんだけでなく、長男さんにお願いしたいのですが難しいですか?」そう聞くと、次男の立ち合いは無理だという返答がありました。人と接することがそもそも苦手で、ケアマネとも必要以上の会話は全くしないとのことでした。長男さんは仕事があるため、長男の奥様が面接に立ち会ってくださることになりました。普段から電話で様子を聞いたり月に数回は家にも寄ったりして、長男さんよりもUさんの様子を把握している方であるということでした。

 

面接の当日、長男の奥様が家で待っていてくれました。家のドアを開けると、すえたような臭いを感じました。ご本人はロッキングチェアにもたれかかって座っており、次男の姿はありませんでした。

 

「本人にはショートステイの面接とは言えないから、民生委員の人が地域のお年寄りの方々の家を周っていて今日はUさんのところに来るらしいわよと伝えてあるから。」とKさんに耳打ちされました。

sponsored link

down

コメントする






sponsored link