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介護事例連載【第2回】住み慣れた家と認知症のGさん ~Gさんの転機~

time 2019/05/07

介護事例連載【第2回】住み慣れた家と認知症のGさん ~Gさんの転機~

Gさんは人の一歩も二歩も下がって様子を見ているような非常に控え目な性格で、通所では他の利用者に可愛がられていました。訪問では身の回りの簡単な環境整備をするぐらいで、宿泊の利用はありません。通所時の入浴以外に特に介助は必要なく、他者との関係も良好でしたので、私たちにとっては非常にやりやすい利用者さんだったのです。

 

ある日、ご家族から連絡が入ります。自宅で転倒して入院、大腿骨を骨折し、1カ月ほど入院になったとのことでした。それに関連し、相談したいことがあると。

 

Gさんは才色兼備で、地主だったご主人に一目惚れされて今の家に嫁いできました。跡取りとなる一人息子にも恵まれ、その彼もトップクラスの国立大学を卒業。弁護士試験に1発で合格し、自宅近くでマンションを購入して事務所を開業し、地域の方々の相談に応じていました。やがて息子さんは結婚し、Gさんにとっての孫にも恵まれます。

 

聞くだけでお腹いっぱいになりそうな勝ち組の様相ですが、お嫁さんとの関係は今一つのようでした。彼女はバリバリのキャリアウーマンで、いかにも「デキる女」という感じのツンツンした感じの方でした。

 

一方、Gさんは自分の思っていることを言わず、いつも誰かの意見に従うような非常に謙虚な生活でした。お嫁さんとの衝突はないものの、Gさんの煮え切らない態度に日頃から苛立ちを感じ、強く当たっていたようです。

 

Gさんに関して息子さんはあまり関心がなかったようで、何度か顔を見た程度でした。頭の良さそうな淡々としたイメージの男性でした。キーパーソンはお嫁さんとなっており、今回の連絡も彼女からでした。

 

今回の事故は自宅の環境の悪さが原因だったのは明らかなので、解体レベルで大規模に改修し、自分たちが同居して面倒を見ようと思っている。工事が終わるまでの間、土日は息子さんたちのマンションで面倒を見るので、平日は宿泊で対応してほしいといった話でした。

 

今までGさんはほとんどご家族との関わりがなかったこともあり、安全が確保されるのであれば私たちも安心でした。一方、長年住み続けた自宅を立て替えることにGさんは同意しているのか、気持ち的な部分で悪影響を及ぼさないかという不安はありましたが、ご家族間の決定事項として進んでいる様子でしたので、何も言わず了承しました。

 

退院後のGさんは以前よりも自身の状況理解が苦手になっており、そこに平日の宿泊というイレギュラーが入ったため症状に拍車をかけてしまったようで、しきりに「分からない」と言うようになりました。

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