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【第7回】認知症のAさんと何も知らない私 ~新たな試みと家族の変化、Aさんの日々~

time 2018/01/08

【第7回】認知症のAさんと何も知らない私 ~新たな試みと家族の変化、Aさんの日々~

変わらずAさんは、明確な要求があるわけではなく叫ぶ毎日でした。そこで私は、処方されている薬を服薬していただき様子を見ることにしました。

 

大きな改善が見られることはありませんでしたが、時には不穏状態が落ち着き従業員や他利用者と会話を楽しむ姿が見られるようになりました。私は、幼少の子供のように何か要求があるときや特に要求があるわけではないけど、構って欲しい時にぐずったり泣いたり叫んだりとする事と類似していると考えていたので、何かしらの活動を用いることをしてみました。

 

病前にさまざまな趣味を持っていたAさんだったので、手芸を一緒にしてみました。すると、Aさんは「この色の糸いいね」と言う時もあり、手芸をしながら叫ぶ事もありましたが少し不穏状態が落ち着きました。

 

このとき私は、Aさんは少しずつできていたことができなくなっていくことが不安であり、また恐怖でもあるのかもしれないと思いました。そんな変わらない日々を過ごしていたAさんですが、ある日Aさんの家族がAさんに会いに来た際にこんな事を言っていました。

 

「ここ(当施設)に来てから、Aはこんな状態になったからよそへ移ろうと思う。」と移ろうと考えている施設のパンフレットを持って来ていました。普段どのように過ごしているのか分からず、たまに会いに来た際に現況や今後どのように支援をしていくかを説明しても、家族には伝わらず私たちが原因で状態が悪くなったと言うのです。

 

施設での介護職をある程度経験した方達に色々聞いてみましたが、どうしても家族側からは施設が悪いという考えを持つ方が多いそうです。

 

再度現在のAさんの状態を伝え、検討していただくように伝えました。現在のAさんの状態では病院側も見られないと言われたことがあり、実際に治療や支援を行うとなると、薬物による抑制しかないそうです。そうなるとぐったりした状態になり、会話もままならない状態になるため、その事も伝え検討していただきました。

 

最終的には転所する事なく今の施設で過ごす事になりました。今後、Aさんがより良い生活をしていくために、今できる事を支援者と共にできなくなっていくことは怖いかもしれませんが、できないことに対しては私たちが支援するという事をお互いに理解し合うことが大切なのかもしれません。これからも、Aさんの変わらぬ日々が続きます。

 

最後に、地域で生活をしていく上で、行政、福祉、医療をどのように連携していくかということがとても大切であるということを感じました。それぞれがどんな役割をしているのかを各々が理解し、職場内でも周知していくことが今後の支援に大きく関わってくると思いました。

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