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【第3回】認知症のAさんと何も知らない私 ~かかわり方の実践~

time 2017/12/28

【第3回】認知症のAさんと何も知らない私 ~かかわり方の実践~

その後のAさんの生活は変わることなく、夕食を食べたのにも関わらず「わたしだけご飯を食べていない」という状態でした。そういった症状の時の認知症の方に対する対処法として、夕食後の習慣としてテーブルの拭き掃除等をして頂き、食事をしていないと言って徘徊した時に、「今日もテーブル拭いてくれてありがとう」と話題をそらすと症状が落ち着くという話を聞いたため実際に行ってみました。

 

初めは、Aさんもやる気があり自分のテーブルの周りは拭いてくれましたが、次第に「しない」と言ってしてくれなくなりました。また、拭き掃除をして頂いていた時の夜、Aさんは変わらず「ご飯まだ?」と徘徊をしていました。そのため、話題転換のきっかけとして、私は「今日もテーブルを拭いて頂いてありがとうございました。とても助かりました。」と伝えても、Aさんは「ご飯食べてないからテーブルやら拭かん」と答えました。認知症の対象法にもいくつもありますが、どれが良いというのは人それぞれであり、その人の性格や住んでいた環境によっても違うということを感じました。

 

その時は、「朝食まで後7時間後ですよ」と伝えてみると、Aさんは「そんなに時間があるなら帰ろ」と素直に聞き入れ部屋へ帰って行きました。翌日は昨夜のことを全く覚えていない様子でした。今回の試みの中で、認知症の人に自身がどのように記憶を保持してもらうかではなく、どのように生活リズムを習慣化していくかということが重要であるということを思いました。

 

また、今回のように、初めはやる気がありテーブル拭きのような活動をしてくれますが、次第に拒否的になることも認知症の特徴でもあるらしく、認知症の人が活動をどのように拒否なく継続してもらうかということが、Aさんとの関わりの中での発見でした。

 

ある夜のこと、Aさんが夜に変わらず徘徊をしていました。私はまたご飯かな?と思いどうしたのか質問してみました。しかし、よく見るとAさんは肩掛けのバッグをしており、Aさんは「うちに帰るから、電車かバスの時刻を教えて欲しい」と言いました。やはり家に帰りたい気持ちは認知症で状況がわからなくなってもあるんだなと思いました。

 

その時私は、「もう夜中なので電車もバスもありませんよ。明日にしましょう」と伝えました。Aさんは納得した様子で部屋に戻り朝まで寝ましたが、家族も高齢で家に帰ることが難しい状況で、家に帰ることができるのだろうかと疑問に思った夜になりました。

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