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【第1回】認知症のAさんと何も知らない私 ~初めての出会い~

time 2017/12/24

【第1回】認知症のAさんと何も知らない私  ~初めての出会い~

これは私がまだ今の介護施設で勤務する前、当時高校生だった私が、ある介護施設でアルバイトを始めた時の話です。当時は、介護や認知症に関する理解はなく、少し話を聞いたことがあるという程度でした。

 

アルバイト先で認知症を呈した女性Aさんと出会いました。

Aさんは入所前に認知症の症状が著名になり、徘徊等で近所からの苦情が絶えなかったそうです。そのため兄弟が引き取り看ることにしたそうですが、その時すでにAさんも70代であり、兄弟も70代という老老介護により在宅での生活が困難となってしまいました。そのため当施設に入所を決意しました。

Aさんは、明るく挨拶をすると笑顔で挨拶を返してくれる愛嬌の良い女性でした。そのため私は、「認知症は噂だけで、そこまでではないのではないか」と思っていました。

しかし、それはすぐに覆されました。

話で聞いていた通り、食事を摂った30分から1時間後にAさんは「ご飯を食べてない」と徘徊をしていました。
私は、どう対応して良いかわからずAさんに「ご飯食べていましたよ」と伝えるとAさんは、「食べてない!食べたとか嘘つくな!」と怒り出しました。私はその後の対応に困り、「Aさんの食器が洗われていますから、きっと食べたと思いますよ」と伝えると、「あら、そう?食べたかね?あー、食べた。食べた」とどことなく納得していないような様子で、話を合わせたようにそう言い自室へ帰って行きました。

その後2〜3時間後にAさんは再び食事をしていないと言い、徘徊をしていました。その時も、先程と同じような対応をしましたが、Aさんは納得せず「食べてない!ご飯が出るまで帰らん!」の一点張り。

しばらく様子をみていると、Aさんは私の顔を見て「ご飯まだ?」と質問してきました。私はそこでも対応に困りふと外を見ました。その時は、深夜23時を回っており外が暗いことと時間を伝えて見たら落ち着くのではないかと思い伝えてみました。すると、Aさんは「あら、ほんとね。もう帰って寝る」とさっきまでのご飯を食べていないと怒っていたAさんはなく、とても落ち着いた様子で納得し、自室へ帰って行きました。その日は、それ以降Aさんは「ご飯を食べていない」と徘徊することなく、自室で朝まで良眠していました。翌日、夜遅くまで徘徊していたAさんによく眠れたか質問してみるとAさんは「よく眠れた。毎晩21時には寝て、朝まで目が覚めないから」と言われました。

今までこのような状況に遭遇したことのない私にとっては、認知症によってここまで短期記憶に障害が出るということに驚きを隠せませんでした。

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