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【第6回】最期の場所をどうするか?決断できない家族~Mさんの最期~

time 2018/05/15

【第6回】最期の場所をどうするか?決断できない家族~Mさんの最期~

退院の日、Mさんは長女様と一緒に施設へ到着しました。そして、そのまま長女様と相談員と介護職員、看護職員とでカンファレンスをしました。

 

「あのときは本当にありがとうございました。突然のことでびっくりしてしまって、私どうしたらいいのかわからなくて…。でも、職員の方が一緒に話を聞いてくださったので、本当にありがたかったです。」と、長女様は最初に深々と頭を下げられました。

 

そして続けてこう言いました。「あのあと、家族で話し合いました。病院の先生から言われたことや母の今の身体の状態のこと、今後どうしていくかということ…。家族としては、苦しむことなくゆっくり穏やかに最期まで過ごしてほしいという気持ちだけでした。だから、施設に帰らせていただくことにしたんです。また先日のようになってしまった場合に、救急搬送はもう望みません。苦痛だけを取り除いて、こちらで最期まで看取っていただきたいと考えております。」

 

あの夜の長女様ではないようでした。きちんと時間をかけて考え、家族で話し合って結論を出すことができたのだなと思いました。

 

「わかりました。Mさんが残りの時間を穏やかに過ごせるように、施設職員一同全力で取り組みます。」相談員がそう答えました。

 

半月ぶりに会ったMさんは、またさらに痩せたようでした。病院でも食事はあまりとれず、ほとんど毎日点滴をしていたということでした。しかし、施設に戻って最初の食事は入院前と比べものにならないほどきちんと食べることができました。長女様は、できる限り口からの栄養で、食事がとれなくても点滴は希望しないとお話してくれました。

 

そしてさらに半月後、Mさんは静かに息を引き取りました。面会に来ていた長女様に手をさすられながら、本当に穏やかな最期でした。長女様は涙を流しながら、しかし納得したような表情をされていました。

 

Mさんのケースのように、ある日突然状態が変化し、最期の場所や死というものについて決断を迫られるということは、高齢の方にはよくあることです。本当は普段からそのようなときにどうするか、家族としての考えを固めておくことが大切ですが、それは簡単なことではありません。まだ元気なうちに、そのようなことをイメージするのは難しいからです。そして、考えを固めていたとしても、いざその決断を迫られるとまた迷ってしまう…そのようなことも、よくあります。

 

福祉職の役割として、そのようなご家族様に対してどのような支援をするか、決断できるようにどのようなサポートをするかを考えていくことはとても重要なことだと感じたケースでした。

 

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