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【第5回】最期の場所をどうするか?決断できない家族~施設の職員にできること~

time 2018/05/14

【第5回】最期の場所をどうするか?決断できない家族~施設の職員にできること~

私は、少し出しゃばった言い方をしてしまったかなと思いました。しかし長女様にとって迫られている決断は重たく、到底決めきれないように見えたのでこのように話しました。

 

ふぅーっと長い息を吐き、長女様は医師にこう言いました。「今後のことはこれから兄とも相談して決めます。今夜は酸素の数値も悪く脱水もあるということなので、このまま入院させてください。」

 

私もそれが一番良いように思えました。長女様がそのように仰ったため、私は一人で施設へ戻りました。タクシーを拾い施設へ向かう道中、あのような話し方で良かっただろうか、長女様はきちんと家族としてMさんにとって何が一番良いか考えることができただろうか…と、一人考えていました。

 

施設で利用者に対して行ったことは、介護記録としてパソコン上に保存されます。私はその夜の救急搬送に至る経過や、病院に行ってからのこと、医師の話した内容、そして私が長女様へ話した内容なども細かく記録を残しました。

 

朝になり、私は勤務を終えて退勤する前に介護主任と相談員へMさんの救急搬送について報告に行きました。そして、長女様から入院するのと施設に戻るのはどちらがいいかと聞かれたことや、それに対して私が話したことを伝えました。

 

「あのとき、私の口からはああ言うしかできないと思ったのでそのように話したのですが、あれで良かったのか自信が持てないんです。」

 

私がそう言うと、相談員がこのように言ってくれました。

「いや、全然問題ないと思う。というか、施設職員の立場からすれば本当にそれ以上言えることはないんじゃないかな。お医者さんも言ったように、決めることができるのはご本人とご家族であって、あくまで僕たちはそのお手伝いをすることしかできないんだよ。だから、施設で可能な対応を話した上で、かつ今決めたことが全てではないですよと伝えることができたのはとても良かったんじゃないかな。僕でもそのように話をすると思うよ。」

 

この相談員の言葉は当時の私にとって非常に嬉しく、自信になるものでした。そして、私はいつMさんが施設に戻ってきても良いように準備をしておこうと思いました。

 

その後、Mさんは約半月入院しました。そして、とりあえず脱水状態も回復し酸素の数値も落ち着いたということで酸素吸入もはずした状態で施設に帰ってくることになりました。

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