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【第2回】最期の場所をどうするか?決断できない家族 ~夜間の急変~

time 2018/05/08

【第2回】最期の場所をどうするか?決断できない家族 ~夜間の急変~

それまでは二人介助でトイレにて排泄していたMさんでしたが、食事がとれなくなると元々力の入らない足が一層立たなくなり、また排泄量も減ったことからトイレに座っても排泄できないことが増えました。催すタイミングも介護者からは全くわからず、またトイレに座る姿勢も保てず本人への負担も大きいだろうという理由から、オムツを付けることになりました。

 

また、車椅子に座っている姿勢も段々と保持できなくなり、普通の車椅子からリクライニング車椅子へと変わりました。入浴方法も、リフト浴から寝たまま入ることのできる特浴になりました。この頃ちょうど要介護認定の更新時期にあたり、新しく出た介護度は大方の予想通り要介護5というものでした。

 

それでも、時折見せる笑顔は変わりませんでした。人は段々と老いていくものです。食事がとれなくなるのも自然の流れとして、今のMさんとの毎日を大切にしようと思いました。

 

そんなある日、私は夜勤に入っていました。巡回のときにMさんの部屋を訪れると、なんだかいつもより顔色が悪いように見えます。電気が部屋の隅の小さな常夜灯しか点いていないためにそう見えるのかと思い、部屋の明かりを点けてみましたが、やはり顔が青白く手足の指先が紫色になっていました。触ると、指先はとても冷たくなっています。

 

「Mさん、Mさん。」と肩を叩き声をかけました。「え?」と、Mさんはゆっくり目を開けました。意識はあるようです。しかし、その後すぐに目を閉じ、何度も声をかけましたが反応は薄くなっていきました。明らかに眠くて反応しないというのとは違います。

 

私は応援の介護職員を呼び、バイタル測定をしました。SpO2(いわゆるサチュレーション)と呼ばれる、体内の酸素濃度を測定する機器があります。これは健康な人であれば97~100%を維持するもので、一般的に90%以下になると注意が必要な状態と言えます。Mさんはいつもより血圧が低く、SpO2が77~83%ほどで安定しませんでした。

 

私の勤めていた施設では夜間帯看護師がおらず、介護職員のみになります。しかし、看護師は当番制を敷いており、このような事態には当番看護師に電話連絡をすることになっていたため、私はすぐに電話をしました。

 

「Mさんが顔面蒼白、手足指先がチアノーゼ様になっており、血圧低くSpO2が77~83%で安定しません。呼吸状態はいつもよりやや促迫しているように見受けられます。意識はありますが、いつもより反応薄く混濁しているかもしれません。」

 

 

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