Majiriki

福祉、介護職、介護を頑張る人のトータルサポートサイト 社会福祉士 介護福祉士 精神保健福祉士 保育士

【第6回】プライドの高い元お嬢様のBさん ~回転寿司まつり~

time 2019/03/08

【第6回】プライドの高い元お嬢様のBさん ~回転寿司まつり~

その後、回転寿司まつり!と称して行事で回転寿司を食べに行くことになりました。「そんな貧乏人が行くお寿司屋なんて行ったことがないし、行きたいとも思わない!私はね…」と、板前の握る寿司がいかに美味しいか等、いつものウンチクが始まります。

 

一方、5皿分をシューターに入れるとゲームが始まる・各テーブルにお茶用の熱湯が出る蛇口みたいな物がある・注文したお寿司はオーダー皿に乗って運ばれてくる等、行ったことがない割には妙に内部の事情に精通していました。

 

Bさんは文句を言いながらも手帳に予定を書き込み、ずっとパンフレットを眺めています。楽しみにしている度で言えば、間違いなくホームの利用者でナンバーワンだったでしょう。

 

当日になり、皆がお出かけへの準備に備えています。しかし、定刻になってもBさんが来ません。電話をかけますが、誰も出ません。自宅にいるのか、こちらに向かっているのかも分からず、スタッフで手分けしてBさんの通所ルートや自宅周辺を探しますが、見つかりません。

 

マンションに出向いて管理人さんに様子を尋ねますが、「朝からずっとここにいるけど、Bさんは出てきてないよ」とのことでした。

 

先日の面談後に美香さんが話を通してくれていたようで、管理人さんも事情を察して直接Bさん宅に向かってくれますが、反応がないとのこと。マスターキーで中に入ろうかという話になりました。状況報告を兼ねて美香さんに連絡を入れたところ、「チェーンをかけていると思いますが、後で弁償するのでぶった切って突入して下さい。私もすぐ行きます」との返答。

 

チェーンを切るための巨大ニッパーのような物を持った管理人さんの立ち合いの元、鍵を開けます。幸いチェーンはかかっておらず、すんなりと扉が開きます。

 

名前を呼んでも反応がなく、テレビのワイドショーの音のみが聞こえます。恐る恐る寝室に足を踏み入れると、Bさんがベッドの横に横たわっていました。傍らに回転寿司まつり!のチラシが落ちています。

 

呼びかけに反応があり、息絶えてはいませんでした。しかし意識が朦朧としているようで、すぐに救急車を呼びました。そうこうしている間に美香さんも到着したため、搬送の付き添いをお願いし、私はホームに戻りました。

 

私を含む運転できるスタッフがBさんの対応に出ていたため、回転寿司まつり!出発前の現場はカオスの様相でした。辛うじてイベントは実施できたものの、気疲れしてほとんどお寿司を食べられませんでした。

 

関連記事:【第5回】プライドの高い元お嬢様のBさん

sponsored link

down

コメントする






sponsored link