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【福祉ニュース】脳性まひ、そしてヒ素ミルク事件で被害の64歳 感謝の一筆、初の個展 2018/12/20

time 2018/12/23

【福祉ニュース】脳性まひ、そしてヒ素ミルク事件で被害の64歳 感謝の一筆、初の個展 2018/12/20

1955年に発生した「森永ヒ素ミルク中毒事件」の被害者で、重度障害がある渡辺義広さん(64)=大阪府豊中市=が23日、人生初の書の個展を大阪市内で開く。障害のため義務教育も受けられなかったが、夜間中学に通い習字の楽しさに目覚めた。夢だった個展の実現に、同じ被害者たちが協力した。

渡辺さんは生まれた時から脳性まひがあり体も小さかった。母は栄養を取らせようと0歳時から森永乳業の粉ミルクを飲ませたという。だが、それにヒ素が混入していた。

高熱や下痢、嘔吐(おうと)に苦しみ、顔にあざも出た。専門家によると、ヒ素ミルクを飲んだことで障害が重度化した可能性があるという。一日中、自宅で過ごす日々。字は学校から帰ってきた妹や弟に教えてもらっていた。

一緒に暮らしていた母が2001年に亡くなり、自分の意思で1人暮らしを始めた頃から「学校に行きたい」と思うようになった。豊中市立第四中の夜間学級に48歳で入学し、7年間通った。

習字に夢中になったのは通学4年目の時。自由の利かない手で必死に筆を持ち、「風林火山」と書いた。「ヘルパーの手助けなしに初めて1人で書けた」と喜んだ。以後、進学した定時制高校や、毎日通う福祉施設でも筆を持ち続けた。

渡辺さんにとって一文字を書くだけでも、労力と時間は相当な負担だ。だが、納得できる字が書けるまでやめようとしない。そんな努力が、被害者同士の交流会などで知られるようになった。同じ被害者の浜田康宏さん(64)らが「ナベちゃんの夢をかなえようやないか」と会場探しなどに奔走し、6月に神戸市であった被害者による「森永ひ素ミルク中毒の被害者を守る会」全国総会でもカンパを募った。

個展では「生涯青春」「人生大笑」など約30点を展示する予定だ。「渡る世間は神ばかり」という作品には、夢をかなえてくれた仲間への感謝の意を込めた。「会場で習字の実演もしたい」と渡辺さんは張り切っている。

個展は23~26日、大阪市北区の大阪駅前第2ビル5階の市総合生涯学習センターギャラリーB。問い合わせは「ナベちゃん個展実行委員会」(06・6371・5304)。【三野雅弘】

◇森永ヒ素ミルク中毒事件

西日本を中心に発生した世界最大級の食品公害事件。森永乳業徳島工場(現在は閉鎖)の粉ミルク製造過程でヒ素が混入し、ミルクを飲んだ乳児130人が死亡した。被害者は約1万3500人。被害者側と森永、国により恒久救済機関「ひかり協会」が設立されている。

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181220-00000038-mai-soci

最終更新:12/20(木) 15:04
毎日新聞

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