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【第6回】どうしても家に帰りたいけれど、家族・地域住民の支援が得られないAさんへの支援 ~本人の意にそぐわない決定事項~

time 2017/05/11

【第6回】どうしても家に帰りたいけれど、家族・地域住民の支援が得られないAさんへの支援 ~本人の意にそぐわない決定事項~

本人と病院間での方向性の統一が図れないまま2か月が過ぎようとしました。

 

入院には期限もあり、本人との面接を繰り返し、一度「施設」を見に行くことに合意を頂けました。しかし、本人は全く前向きではなく、病院やMケアマネジャーに言われたから嫌々という状況です。

 

本人は「絶対に施設に入りたくない。」と訴えております。その理由としては、「自分の行動を監視・制限されることが非常に嫌」、「自分の好きなものを食べる事が出来ない(食事にこだわりがあり、自宅では自身の好きなもの以外は食べない)」ことが挙げられました。

 

本人の意向を聴く限り、提示する施設は、比較的自由度が高く、行動の制限が少ない、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホームの提示をしました。本人と相談し、MSW、リハビリスタッフが同行し、施設見学を実施します。施設はケアマネの変更を必要としない、自宅近くであり、かつ以前利用していたスーパーなどが近い、できるだけ環境を変えないK住宅型有料老人ホームです。事前にK住宅型有料老人ホームには状況・背景を伝えており、成年後見制度を利用せずとも、本人の意思に従い、金銭管理や身の回りのことを支援いただける施設です。

 

見学終了後、本人と面接しますが、「良い場所だけど、行く気はない。」とのことです。別の施設見学も提示しましたが、「全く行く気がない。」、「疲れるだけだから」と、否定的です。しかし、比較は必要だと考え、何度も面接を繰り返し、ほぼ同条件のS住宅型有料老人ホームへ見学を実施します。二度目の施設見学では、前の施設(K住宅型有料老人ホーム)の方がまだ良かったと発言が聞かれました。

 

リハビリは想定通り、本人が期待するような身体機能の伸びは乏しく、十分に自宅での生活ができるとは言い難い状況でした。本人とは毎日面接を繰り返し、どういう生活を望んでいるのか、その理由はなぜなのかなど、アセスメントとフィードバックの繰り返しです。担当スタッフはもちろん、Mケアマネジャーや民生委員、ケースワーカーも病院へお招きし、面接を繰り返し、自宅での生活は非常に難しいことを伝えました。

 

本人は納得いかない状況ではありますが、「わかった」と首を縦に振りました。そして、本人との相談の上、K住宅型有料老人ホームへの入居の準備を進めることとなります。

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