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【第4回】どうしても家に帰りたいけれど、家族・地域住民の支援が得られないAさんへの支援 ~リハビリと認知機能、そしてチームとしての方向性提示~

time 2017/05/07

【第4回】どうしても家に帰りたいけれど、家族・地域住民の支援が得られないAさんへの支援 ~リハビリと認知機能、そしてチームとしての方向性提示~

パーキンソン症状の進行により、身体的に対応が困難になってきていることや社会制度は複雑であり、高齢の方が自身で理解することは時に難しいこともあるため、そういった背景も考えながら、今後の本人との面接に備えていく必要があります。

 

本人の意向を大切にしていきながらも、現状をしっかりと把握し、利用可能な社会制度と照らし合わせながら、実現可能な生活を再構築していくことが、MSWには必要です。
そのためには、医師・看護師・リハビリスタッフ・介護福祉士等のケアスタッフ・栄養士等といった多職種との協働が不可欠です。また、院内での状況をしっかりと関係機関との共有・協働も大切な業務です。

 

Aさんは制度上、最長3ヶ月のリハビリ期間が与えられています。入院から1か月半が経過し、骨折の経過は順調ですが、廃用症候群の進行や、パーキンソン症状、認知機能の低下もあり、リハビリの効果がゆっくりとしか得られない状況です。また、本人もリハビリ時間以外の時間は横になって過ごすことがほとんどであり、身体機能の伸びも緩やかです。

 

認知症テスト(HDS-R)では18/30点。FAB(前頭葉機能検査)では13/18点です。視覚での情報は入りやすいですが、言葉や文章といった聴覚からの情報は内容によっては理解が困難です。複雑な内容の理解や記憶の保持・想起に低下が見受けられます。

 

家賃や入院費などの支払いも、本人からの相談はなく、こちらから投げかけなければ、支払いに動き出すことはありませんでした。

 

カンファレンスでは現状の身体機能で、自宅内の移動は四つ這い(車椅子・歩行器が環境上使用できないため)が現実的な設定と考えます。ただ、身体機能・認知機能・判断能力の低下により、IADL(炊事・洗濯など)が不十分であり、介護保険サービスだけではまかうことが難しい状況と判断し、当院としては「自宅以外の生活場所の検討」という結論になったのです。

 

しかし、「本人としては、自宅に退院する」の一点張りです。ここから、病院・Mケアマネジャーと本人の意向の対立が始まります。

 

【第5回】どうしても家に帰りたいけれど、家族・地域住民の支援が得られないAさんへの支援 ~すれ違う方向性と地域資源の獲得への動き出し~

【第3回】どうしても家に帰りたいけれど、家族・地域住民の支援が得られないAさんへの支援 ~ケアマネジャーとの連携~

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