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【第1回】どうしても家に帰りたいけれど、家族・地域住民の支援が得られないAさんへの支援 ~入院に至るまで~

time 2017/05/02

【第1回】どうしても家に帰りたいけれど、家族・地域住民の支援が得られないAさんへの支援 ~入院に至るまで~

私は回復期リハビリテーション病棟で、専従MSWとして勤務をしております。ソーシャルワーカーとしての経験は6年目であり、ベッドコントロール、入院判定、クライエントへの入退院支援が主な業務となっております。入退院支援としましては、社会制度の情報提供や手続き、クライエントへの心理サポートや生活の再構築支援、家族への介入や、在宅関係諸機関や医療機関との前方・後方連携と多岐にわたります。
また、職場の特性上、ボランティアコーディネーターや地域への公開講座等の企画・運営に携わってもおります。
福祉職に関する資格としては、社会福祉士、介護福祉士、介護支援専門員、社会福祉主事任用資格、視覚障害者ガイドヘルパーを保有しています。現在は、日々の業務に務めながら、社会福祉士を目指す専門学生の外部講師や学会における研究の発表等も行っております。
日々、入退院支援の援助を実施させていただいている中での症例をご紹介させていただきます。

Aさんは元々、市営住宅の4階にて、お一人で暮らしておりました。84歳と高齢で、夫とは若いころに離婚をしており、二人の間にもうけた長男は、知的障害を抱え、20年前より施設入所をしております。在宅での生活では、介護保険サービスを利用しながら、なんとか生活を維持している状態でした。パーキンソン症候群による、動作性急や注意力の散漫、それらに加え、下肢筋力の低下もあり、いつ転んでもおかしくない状況でした。

そんな矢先、自宅を訪れた訪問介護員が、台所で身動きが取れなくなっているAさんを発見します。すぐに救急車にて、近隣のT急性期病院へ搬送となりました。足の痛みを訴え続けるも、幸いにも意識は清明であり、コミュニケーションをとることは可能な状態です。一通りの検査や診察を終えたのちに、担当医より、「右大腿骨頚部骨折」の診断となりました。その後、手術を終えるも、車椅子レベルの状態であり、まだまだ生活再開には程遠い状態です。本人は強く自宅退院を希望されましたが、現状では介護保険サービスだけでの支援では足りず、リハビリを目的とし、B回復期リハビリテーション病院へ転院となりました。

当初、転院に関して本人は全く同意せず、T病院の医師・看護師・ソーシャルワーカーでも、同意が取れない状態でした。そのため、担当していたMケアマネジャーの協力もいただき、転院に対して、本人を説得しております。

その背景には、「現状の身体機能でも生活はできる」、「足りないところは(介護保険サービスで)手伝ってもらえば良い」、「息子が家に帰ってくる」といった思いがあるとのことでした。

なんとかT病院、Mケアマネジャーが本人を説得し、自宅に帰るためのリハビリ目的で、B回復期リハビリテーション病院への転院に結び付けることができました。

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