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【第7回】介護の仕事とは?~Eさんの存在~

time 2018/09/08

【第7回】介護の仕事とは?~Eさんの存在~

私が施設を離れてから3年経ちますが、Eさんはまだお元気で施設に暮らしていると聞きます。少しずつ嚥下状態が悪くなったり物忘れが出てきたりと変化はあるようですが、大きく状態を落としてはいないようです。毎日本を読んで、パソコンに向かい、インターネットも時々覗きながら日々を過ごしているそうです。

 

一度だけ近況を伺うお手紙を出したことがありますが、いつもと変わらない文面でお返事が来ました。そのときは、近くの大型スーパーに買い物に連れていってもらったと興奮した様子で近況が綴られていました。久しぶりの外出だったようです。その外出計画を立てたのはKさんだということでした。EさんがテレビCMを見て、何かジャンクなものが食べたいなと漏らしたことがきっかけだったようです。

 

介護をしていた頃はいつも隣で直接話をしていたので、Eさんに手紙を書くのは初めてだということに気付き、少し驚きました。退職後もこうして関係が繋がっている利用者さんはEさんだけです。

 

Eさんは要介護5で生活のほとんど全てに介護を要する状態にもかかわらず、認知状態は清明で介護される側の気持ちを率直に介護者へ伝えてくれる、貴重な存在でした。私たちが日々当たり前のように行う介助方法についても、「そのように身体を起こされると脇が痛い」「もう少しスプーンに載せる量は少ない方が食べやすい」などと言葉で教えてくれます。

 

特養に入所されている他の利用者さんは、同じことを感じていても言葉で伝えることができない方ばかりです。そのため、こちらもとても勉強になり、介護技術が上がっていくのを感じました。

 

やはり、こちらがこのやり方で問題ないと思っていても、その介護を受ける側の気持ちというものを考えながら行うことを忘れてしまっては、良い介護とは到底言えません。もの言えぬ方の気持ちを汲み取るということは、容易なことではないのです。

 

Eさんのおかげで他の利用者さんも安楽な介護を受けることができていたのではないか、とさえ思います。それほどに、Eさんのように介護者へものを言える利用者さんというのは貴重でした。

 

Eさんが今後さらに新しいものへ挑戦し、その世界をどんどん広げていくことを願ってやみません。そして、施設に入所されている全ての利用者さんが、幸せな毎日を送ることができますように。

 

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