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【第3回】介護の仕事とは?~明日は何をしようか~

time 2018/09/04

【第3回】介護の仕事とは?~明日は何をしようか~

「介護をする相手は人生の先輩であり、尊敬の念を忘れずに接しましょう。」というのは、介護の教科書に出てきそうな言葉です。至極当然のことのようですが、日々人がいない中で走り回る施設職員は、時折それを忘れてしまうことがあります。丁寧に声をかけることをせず機械的に介助をしてしまったり、その方の訴えに真摯に耳を傾けることを怠ってしまったり。

 

それは、私も経験のあることです。特に入職したばかりで余裕がなく、自分の仕事に自信を持てない時期にそのような悪い傾向がありました。

 

介護施設内での職員による利用者への暴行等の事件を目にする度、他人事とは思えない時期もありました。

 

Eさんは、介護される側の気持ちをいつも私たちに訴えかけ、忙しさを言い訳に相手を尊重することを忘れそうになる職員をしばしばハッとさせました。

 

私ももちろんその一人で、Eさんに教えていただいたことは数多くあります。

 

あるときには、病院時代のことを話してくれました。

 

「僕は四肢麻痺になったばかりの頃、病院のベッドで天井を見上げているだけの毎日を送っていた。その頃はまだ文字盤もなかったから、看護師さんとコミュニケーションをとる手段がなかった。毎日機械的に食事を食べさせてもらい、排泄の介助をしてもらい、入浴をさせてもらい…。看護師さんは僕に認知症があるかどうかもわかっていなかったんじゃないだろうか。こちらの頭の中はクリアで、声をかけてくれたり日々世話をしてくれていることに感謝しているのに、一言も発することができないのだから。孤独だったよ。その気持ちや、こうしてほしいという希望を伝えることもできないから、嫌な思いも沢山した。生きている意味が見出せなくて、何度も死にたいと思った。だけど、僕は自分一人では死ぬことすらできなかった。」

 

「でもね、治療を終えてこの施設へ来て、文字盤やパソコンも使えるようになった。そうしたら、前と同じように…とまでは言わないけれど、周りの人達とまた話をすることができるようになった。今は読書もできるし、食事も前より美味しく感じる。病院にいた頃は死ぬことばかり考えていたけれど、今は明日何をしようかと考えることができるんだ。」

 

Eさんは、病院時代とそのときで身体状態は全く変わりませんでした。ただ、環境と周りの対応が変化しただけで、死ばかり考えていた人が明日のことを考えられるようになったというのです。

 

私はこの話を聞いたとき、「介護」という仕事や、「施設」という場所について考えさせられました。利用者さんの生活の場である施設と、そこに入りこんで出来ないことを手助けする介護。私たちの振る舞いや対応一つでその方の人生を左右してしまうこともあるほどに、重要な仕事だと感じたのです。

 

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