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【第3回】ボランティアさんのやる気、どう維持させる? ~サロンのお手伝い~

地域のサロンというものは、集いの場や広場などとも表現される高齢者の交流の場です。集まってお茶を飲んだりおしゃべりをしたり、何かゲームをするところもあれば体操が日課であったりと様々なものがあります。近所の気の合うもの同士が集まっていれば、それもサロンと呼んで良いかもしれません。

 

「地域で支える」総合事業が始まってから、このサロンと呼ばれる集まりを増やそうという動きも各地で見られるようです。私の勤める市町村も、やはりそのような場を増やして孤独死や老人の孤立を防ごうと考えていました。

 

各地域包括支援センターではこのようなサロンをいくつか運営していました。そこで、これまでの経緯を話し、手伝いの手は必要ないかを問い合わせてみることにしました。すると、どの地域包括支援センターからも「とてもありがたい。是非手伝いに来てほしい」という返答があったのです。

 

問い合わせてみて知ったことですが、サロンを展開していきたいと考えていてもなかなか運営する人材が集まらず困っているところが少なくないのです。「担い手」講座を受講した方々は平均年齢が75歳前後で、仕事はしていないけれどまだまだ元気で時間があるという方ばかりでした。きっと手伝ってくれる人は沢山いると考え、サロンのご紹介と運営側のボランティアスタッフを募集する旨のお手紙を作成しました。

 

そして、お電話をいただいていたFさんには、ご案内のお手紙だけでなく直接お電話にてお誘いしてみることにしました。

 

「Fさん、先日はお電話をいただきありがとうございました。もしよろしければお手伝いしていただきたいことがございまして、お電話を差し上げました。」

 

Fさんは先日とは違い、とても落ち着いた様子でこちらの話を聞いてくれました。そして地域のサロンというものをご説明した後、運営側のボランティアとして手伝っていただけないかという依頼をしました。

 

「その、サロン?というものをまず初めて知りました。そういうものがあるんですね。どういうものなのかイメージがあまりついていないけれど、一度行ってみたいと思います。」とお返事をいただくことができました。

 

他の受講者の方々からも快く手伝っていただけるというお返事を沢山いただき、「地域の力」の可能性を感じました。そして、地域包括支援センターとも連携をとりながら、受講者の方々は実際にサロンへ赴きそれぞれ運営スタッフとして活動をしてくださいました。

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