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【第6回】介護職員だけが気付いた変化 ~入院を経て、戻ってきたHさん~

time 2018/08/04

【第6回】介護職員だけが気付いた変化 ~入院を経て、戻ってきたHさん~

「Hさん、お久しぶりです。お変わりなくて、何よりです。」私がそう声をかけると、Hさんはにっこりと微笑みました。

 

「本当にありがとうございました。皆さまが日々細やかなケアをしてくださっているおかげで、大事に至らずに済みました。今回も職員の方がこんなに早く気付いてくださらなかったら麻痺などが残ってしまった可能性もあるって、先生に言われたんですよ。」そう言ってゆっくり頭を下げたのは、Hさんの車椅子を押してきた娘さんでした。

 

「最初に気付いたのはこちらの川野なんです。早期に病院へ行くことができて、本当に良かったです。」私がそう言うと、川野君はぺこりと頭を下げました。

 

「ありがとうございました。あなたのおかげで母は今も元気です。今後とも、よろしくお願い致します。」娘さんは改めて深々と頭を下げました。

 

その後、Hさんはそれまでと変わらぬ日常を取り戻しました。そして、それから3年後、老衰で静かに亡くなりました。その後脳梗塞が再発することはなく、最期まで身体の状態を落とさず元気に過ごしていらっしゃいました。毎月の紙粘土クラブは欠かすことなく参加し、亡くなる頃には作品が何倍にも増えていました。その数々の作品は、退所される最後の日に娘さんが「家に飾ろうと思います。」と微笑んで、全て持ち帰りました。

 

Hさんは最期まで介護職員に「悪いわね。」と気を遣いながら、周りのことを考える人でした。髪の毛を自分で整える毎朝の習慣も、亡くなる数日前まで続きました。身なりを気にするHさんだったので、最期のお化粧も念入りにお願いしました。最期まで、とても綺麗なお顔でした。

 

「皆さまには本当に長い間お世話になりました。優しく接していただいて、母も幸せだったと思います。介護の方というのは、素晴らしいお仕事ですね。」最後の日に、Hさんの娘さんはこんなことを言ってくれました。私は、川野君に向けられた言葉だと感じました。

 

 

 

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