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【第4回】介護職員だけが気付いた変化 ~看護師にはいつも通りに感じる~

time 2018/08/02

【第4回】介護職員だけが気付いた変化 ~看護師にはいつも通りに感じる~

トイレを終え、食堂へ出てきたHさんに声をかけました。「Hさん、どこか痛いところあるんですか?なんだかさっき足を引きずってたように見えましたけど。」私がそう言うと、Hさんは私を不思議そうに見つめ、「そう?」と言いました。その表情も、少しぼんやりしているようで、どことなくいつもと雰囲気が違う気がしました。

 

私は看護師に報告し、様子を見に来てもらいました。しかし、看護師がHさんに声をかけたときにはいつもの笑顔がそこにありました。「いつものHさんのように思えるけど…。」そう言いながら看護師は首を捻っていました。引き続き変化があったら報告するようにと言われ、看護師は戻っていきました。

 

それからすぐに夕食の時間となりました。いつものようにHさんも食べ始めましたが、半分ほど食べたところで、やはり異変がありました。

 

カシャン。

 

小さな金属音がしたためHさんの方を向くと、スプーンが床に落ちていました。「Hさん、大丈夫ですか?これ、新しいの使ってくださいね。」私はそう声をかけ、新しいスプーンを手渡しました。

 

「ごめんなさいね。手が滑っちゃって。」Hさんはそう言って微笑みました。その笑顔が、いつもと違いました。口角が左側しか上がっていないのです。

 

脳に異変が起きている。そう直感しました。Hさんは再度スプーンを持って食事を始めました。右手が動かないわけではありませんでしたが、いつもより手の動きが緩慢でした。

 

私は再度看護師に報告し、病院に行くべきだと主張しました。看護師はもう一度Hさんのところへ来て右手の動きなどを確認しました。「明らかな麻痺症状が見られるわけではないし…表情も私にはいつも通りに思えるけれど。もう少し様子を見てもいいんじゃないかしら?」看護師はそう言いました。しかし、私には確信に近いものがあり、介護主任へも報告をしました。

 

その後、介護主任と看護主任もHさんの様子を確認しにユニットへ来ましたが、やはり明確な麻痺所見が認められず、意識レベルの低下などもないことから、病院受診の判断は早急ではないか?と看護主任から話がありました。しかし、介護主任は私の話をきちんと聞いて、取り越し苦労ならそれで良いが何かあってからでは困るので、病院に行きましょうと言ってくれました。

 

【第5回】介護職員だけが気付いた変化 ~受診へ~

【第3回】介護職員だけが気付いた変化 ~小さな変化が起きていた~

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