Majiriki

福祉、介護職、介護を頑張る人のトータルサポートサイト 社会福祉士 介護福祉士 精神保健福祉士 保育士

【第3回】注文の多い利用者Dさんと仕事のできる介護職員のXさん ~続発する事故~

time 2019/03/31

【第3回】注文の多い利用者Dさんと仕事のできる介護職員のXさん ~続発する事故~

Xさんの日中の仕事ペースはそれなりでしたが、ご家族をはじめとする外部の対応に長けており、評判は悪くありませんでした。何故か夜勤は非常に仕事が早く、皆がドタバタで朝を迎えるのに対し、Xさんの場合は早出が来る頃には朝食準備や記録もバッチリ。スタッフの間でXさんの夜勤明けは当たりとまで言われるようになりました。

 

しかし、Xさんからは人から注目されたい・評価されたいという思惑が透けて見えており、「夜勤明けがラクな人」というだけで、どちらかと言えば孤立し始めていました。

 

Dさんの行動は相変わらずで、それが原因なのか分かりませんが、本人は勿論、他の入居者の事故報告が続出しました。種類は原因不明の内出血やベッドからの転落等が多く、見守りがきっちりできていれば防げたのではないかという性質のものがほとんどでした。

 

報告の上がっている入居者は全員が重度の認知症で、行動が予測できない・適切に経過を説明できない人ばかりでした。

 

Dさんは基本的に自分のことだけで他者は眼中になく、ましてや危害を及ぼすことは到底考えられませんでしたが、彼女の言動があるから見守りができない・諸悪の根源はDさんではないかと言わんばかりの不穏な空気が流れていました。課長はご家族への事故報告等に日々追われていました。

 

Dのことは主治医に相談して安定剤や睡眠薬を服用することになりましたが全く効果がなく、1時間ほどの居眠りでほぼ夜通し起きているようなこともあり、先生が驚いたほどでした。

 

通常、事故報告書の再発防止策には具体性のある対応策を書かなければならないのですが、「他の入居者の対応が大変で対応できない」「スタッフの数が足りないのでできない」「現場の実情を分かって下さい」等、感情的に日頃の恨み辛みを書くコーナーになってしまっており、事故報告書の書き方についての研修会が開催される始末でした。

 

施設長に本気でDさんの退所を直訴するスタッフも現れましたが、受け入れられませんでした。

 

最後の切り札として、息子さんに協力を呼びかけました。申し訳ないという気持ちが強かったのか毎日のように面会に来てくれましたが、Dさんは追い打ちをかけるように「あんた誰や?」と話すようになり、息子さんが体調を崩してします。余計な(心理的な意味での)怪我人を増やしてしまいうだけの結果になってしまいました。

 

一体どうすればよいのか・・・答えの出ないまま日々が過ぎ、事故はどんどん増えていきました。

sponsored link

down

コメントする






sponsored link