Majiriki

福祉、介護職、介護を頑張る人のトータルサポートサイト 社会福祉士 介護福祉士 精神保健福祉士 保育士

【第2回】紙と鉛筆と認知症のCさん ~本領発揮~

time 2019/03/11

【第2回】紙と鉛筆と認知症のCさん ~本領発揮~

新入居当日の夜勤はジョーカー的な位置付けとされますが、人によっては日中のドタバタで十分に疲れ、ぐっすり眠ってしまうケースがあるのです(Cさんにおいては単なる結果論ですが…)。私の経験に基づく分析によれば、このような場合、本領を発揮するのはおおよそ2~3日後ではないかと考えていました。

 

予想は的中しました。とある女性スタッフの夜勤の日に、上司が緊急コールで駆り出されました。Cさんが「食べ物を出せ」と大声を出してウロウロし続けており、全く寝てくれないとのことでした。Cさんが頭角を現し始めました。

 

Cさんは食事や体操等、何かやることがあれば落ち着いてそれに集中しているのですが、手持ち無沙汰になるとウロウロし始めます。共用スペース・他者の居室もお構いなしで、目を離すとあちこちの引き出しや扉を開けて回ります。行動を止められると逆上し、「やかましい!何か食う物を出せ!」と言うのです。

 

夜間は職員1人での対応です。他の入居者の対応に手間取っている間に冷蔵庫から食材を出して食べたり、他者の居室に入り、眠っている入居者を起こしてラーメンを注文したり。起こされた入居者からすれば無断で居室に入られた挙句に意味の分からないオーダー、追い出そうとすると逆上される始末で、心中穏やかなはずがありません。

 

職員は目が覚めてしまった上に立腹している他の入居者の対応にも追われることとなり、Cさんが眠らない日の夜は壮絶な状態でした。

 

息子さんは「気の済むまで食べさせてやってくれたらいいです」と入居時に大量のおやつを用意してくれました。傷みやすい物を優先的に提供していきましたが、糖尿病の一歩手前という事情もあって安易に勧めることができませんでした。そもそも満腹感のリミッターがカットされている様子でしたので、仮にそれを全て提供したとしても、結果は変わらなかったでしょう。

 

精神科の先生に相談して眠前薬を少し増量してもらいますが、眠気でふらつきながらこれらの行動を起こすようになりました。ノーマルでも十分大変だったのですが、そこに転倒リスクが追加されるという結果になり、どうすればよいのか、皆で頭を抱えました。

 

「誰かが関わっていればCさんは落ち着く」と言うのは簡単ですが、他の入居者の介助や事務仕事もあり、Cさんだけに付きっきりになることはできません。無理を押して入居に踏み切った上司は、非常にバツが悪そうな様子でした。

sponsored link

down

コメントする






sponsored link