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【第4回】認知が始まってきた様子のボランティアKさん ~ご家族の情報~

time 2017/04/25

【第4回】認知が始まってきた様子のボランティアKさん  ~ご家族の情報~

館内を一緒に歩きながら、Kさんはバッグの形状や色を説明します。それを語るKさんの目は不安に満ちていて、私を見ているようで見ていない目をしていました。

そして、バッグはいつもKさんの使う部屋の、椅子の下に置いてありました。他のメンバーは活動を終えてすでに帰ってしまったようでした。「Kさん、ありましたよ。」と声をかけると、「さっきはなかったのに…。」と言いました。

「でも、椅子の下に落ちていたから、これは普通見落としてしまいますよ。」と言いましたが、Kさんはすっきりしない顔をしていました。

そのままKさんは帰られましたが、私は周囲に少し話をしておく必要があるなと感じました。Kさんの活動するボランティアグループのメンバーも、何か変だなと思っているかもしれません。そしてその方々が認知症に対する正しい知識を持っている可能性の方が低いだろうと思ったからです。また、家族はどのように感じているのだろうか?とも考えました。

 

ボラセンのスタッフにも聞いてみると、勤続15年のスタッフSさんは、Kさんとはもう8年の付き合いであり、家族の話をしたこともありました。Kさんには独身の息子さんが1人いて、現在はその方と2人暮らしをしている。旦那さんは数年前に脳出血で倒れ、そのまま亡くなってしまったと聞いたことがある、ということを教えてくれました。

また、Sさんから「あの息子さんはお母さんが認知症かもしれないと言ってもおそらく受け入れられないのではないか。」という言葉がありました。何故そう思うのかと聞くと、「一度電話で話したことがあるけど、昔から先生として働いていた母親をとても尊敬していて、この年になってもボランティアだなんだと精力的に活動している母親はとてもしっかりしているという思いが強いな、という印象を受けた。」と答えました。

「確かにそれは…」難しいかもしれないな、と思いました。そうでなくても息子というものは、娘に比べて「母親」に対する愛情や思い入れが強い傾向にあるかと思います。そのためか、実際に認知症や「母親の老い」を感じさせる身体の変化などを、すっと受け入れられない要因にもなってしまいます。

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