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【第3回】特養へ入所後、ADLが向上したYさん ~施設では食事をとれていた理由~

time 2018/07/08

【第3回】特養へ入所後、ADLが向上したYさん ~施設では食事をとれていた理由~

入所して1か月が経った頃、Yさんの褥瘡はほとんど綺麗に治っていました。あまりの回復スピードに、看護師も介護職員も皆とても驚いていました。というのも、施設へ入所してからほとんど毎食きちんと全てを食べていたのです。栄養状態が劇的に改善されたことが褥瘡の回復に大きく貢献したのだろうと担当医師からも言われました。

 

ある日、いつものように娘さんが面会にいらしたので、私は「腰の傷がとてもひどかったのに、もうほとんど完治する勢いなんですよ。お食事がきちんととれているからだとお医者さんも言っていて、職員皆喜んでいるんです。」とお伝えしました。これには、娘さんもとても喜んでくれました。

 

「皆さんのおかげです。本当にありがとうございます。病院では全然食べてくれなくて…。私がどんなに勧めても、味がしないし食べたくないからいらないなんて言っていて…。でもここへ来てからほとんど毎食食べていると聞いて。」

 

「そうなんです。何故でしょうね?私たちは別に何もしていないんですよ。Yさんがご自分で食べてくださるので、何もする必要がないんです。」私がそう答えると、娘さんは首を振りました。

 

「いいえ。ここにいる皆さんのおかげなんです。私、この間母に聞いてみたんです。どうしてお食事食べられるようになったの?って。そうしたらね、声をかけてくださるからなんですって。」

 

「えっ?」思ってもいなかったことだったので、私は瞬時に理解ができず、「どういうことですか?」と聞きました。

 

「あのね、母の食事ってミキサーにかかっていて形がないでしょう?病院でもそうだったんですよ。だから、何を食べているのかわからなくて、味気ないのでどんどん食べる気が失せていったそうなんです。でもここの職員さんたちは、食事を運んできたときにメニューの説明をしてくれるんですって。メインは何で、副菜は何ですよって。それを聞いて口に入れるとちゃんとその料理の味がして、美味しいなと思えるようになったんですって。ここの職員さんは素晴らしいですね。私も母が入院中そんな理由で食べなかったなんて気付けなくて…。もっと早く気付いてあげられたら良かったなと思いました。」

 

目からウロコでした。私は特に意識せず、しかし確かにいつも「今日のご飯は○○ですよ。」と声をかけていました。入所の日、初めての食事のときにYさんが目を見開いて私を見つめた理由がわかったような気がしました。

 

入職してから先輩には「利用者さんの介助をするときには、何をするにもまずは声をかけましょう。いきなり無言で車椅子を押されたりしたらびっくりするし怖いでしょう?何をするときにもまずは声かけです。」と何度も何度も言われていましたが、私はこのとき初めて声かけの大切さを実感しました。

 

【第4回】特養へ入所後、ADLが向上したYさん ~トイレに行きたい~

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