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【過去問解説】第29回 現代社会と福祉 22問

time 2018/02/11

【過去問解説】第29回 現代社会と福祉 22問
2017年 第29回 現代社会と福祉 22問

セン(Sen, A.)が提唱した「潜在能力(capabilities)」に関する次の記述のうち,正しいものを1つ選びなさい。
潜在能力とは,個人の遺伝的素質のことをいう。
各人の資源の保有量が同じであれば,潜在能力は等しくなる。
困窮した生活を強いられていてもその人がその境遇に納得しているかどうかという心理的尺度が,最終的な潜在能力の評価の基準となる。
豊かな社会の中で貧しいことは,潜在能力の障害となる。
「恥をかかずに人前に出ることができる」といった社会的達成は,潜在能力の機能に含まれない。

アマルティア・セン(Amartya Sen)は、インドの経済学者であり、アジア初のノーベル経済学賞受賞者です。
貧困といえば、お金がない、道具がないという物質的な不足であったが、センは物があったとしても、それを活用することが出来なければ意味がないとしました。
そこで、自分の出来る事や置かれている状況を機能として捉え、この機能を使って物が活用された状態に変換する能力を潜在能力(ケイパビリティ)としました。
例:クワという道具があります。活用された状態は、土を耕すという事ですが、その状態にするには、使い方を知っていること、使うことが出来るだけの筋力があること、体が動くことという機能が必要です。クワが土を耕すことが出来る状態になる、機能の組み合わせを潜在能力といいます。
問題について
センの提唱した潜在能力は、字面から判断することは難しいため、少なくともどのようなことを示すのか知っていることが得点するためには必要です。用語については、一般的な意味とは異なることがあるため、しっかりと理解する必要がある場合があります。
×①潜在能力とは,個人の遺伝的素質のことをいう。

潜在能力とは、個々の出来る事や状況などを組み合わせて、あるものを活用出来る状態にする力のことであるため、個人的の遺伝的な素質ではありません。(潜在能力って聞いたら、これを選ぶ人は多いかな…)

×②各人の資源の保有量が同じであれば,潜在能力は等しくなる。

潜在能力は資源の保有量で決まるわけではありません。

×③困窮した生活を強いられていてもその人がその境遇に納得しているかどうかという心理的尺度が,最終的な潜在能力の評価の基準となる。
困窮した生活を強いられている場合には、潜在能力を使用する必要がないため、潜在能力の評価の基準とはなりません。
〇④豊かな社会の中で貧しいことは,潜在能力の障害となる。
豊かな社会あれば、お店(特性:物を買うことが出来る)は存分にあります。しかし、お金がなければ何も買うことができません。つまり、貧しい状態では、お店の特性を活かすことが出来ないため、潜在能力の障害になると言えます。
×⑤「恥をかかずに人前に出ることができる」といった社会的達成は,潜在能力の機能に含まれない。
恥をかかずに人前に出ることは、それなりの服を用意出来ること等が該当しますが、貧しければそれを用意することが出来ず、それ自体が潜在能力の障害となってしまいます。そのため、潜在能力の機能に含まれます。

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